番外編 まだ知らぬ病 7 ページ46
音花「今年も1位ーーー!!」
A「やりましたね!二人三脚で私達に勝てる人いないのでは?」
はしゃぐ私達に、遠くで盛り上がる2年4組のみんな。
去年同様、私と音花の阿吽の呼吸の二人三脚には誰も勝てず1位をもぎ取る。
笑顔でテントへ戻ると、さっきまでのクラスメイト達の笑顔が消えていた。
男子「相沢さん具合悪くて玉入れ出れなくなったんだけど…代わりに誰か出れない!?」
女子「私達も玉入れだから他の種目の人で誰か…!」
決死の声かけにも関わらず静まり返るクラスのテント内。
…無言で皆が「No」と言っていた。
………あーもう、めんどくさいなぁ。
A「…私出ますよ」
音花「ちょ…A出るの?」
男子「けど白音、お前3種目になるんじゃ…」
女子「…ありがとう!時間もないし行こう!」
私に掛け持ちさせた彼は躊躇するものの、彼女からは速攻で手を引かれ玉入れに借り出される。
…この際、誰でもいいんだろうけど。
そんなことを思いながら、玉入れはスタート。
散らばった玉を拾っては投げ入れるのだが…、私はコントロールが悪いのか中々入らないのであまり拾わないようにする。
…それが、仇となった。
男子「ラスト!佐久早か白音入れろ!」
佐久早「…!」
A「…、」
私と彼の間に最後のひとつが。
思わずそちらを見ると、彼も同じことを思っているのか目があった。
『あんたがやってよ』、と。
しかし、私は投げるのが下手だし、背が高くバレー部をやっている彼に任せたい。
だが彼も譲らず、何故か拾おうとしない。
…しばらく睨み合い、切りがないので拾おうと屈んだときだった。
男子「…〜っ!なにやってんだよ!」
A「わっ…」
しびれを切らした1人の男子が、私が手を伸ばしていた最後のひとつを奪い取り投げる。
その時にぶつかり、バランスを崩して尻餅をついてしまった。
佐久早「…おい、お前、」
男子「! わ、悪い…!」
A「あ、いえ…」
それに先程まで睨み合っていた佐久早くんがその男子を睨むと、彼が謝りながら私へ手を差し出す。
その手を取ろう地面から手を離す。
…けど、その手を取ろうとしてやめた。
A「………大丈夫です、自分で…」
男子「いいから!」
A「…っ!!」
そう言って、私の引いた手を掴まれた。
__その瞬間、私は強く手を振り払った。
*
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氷水(プロフ) - 不協和音さん» 修正しようと思ってます!44巻も出たし、佐久早くんが先輩に対して「ちゃんと敬意はらえるんだこの子っ!!(超失礼)」とかの態度とかもわかったので、続編出るまでお恥ずかしいですがこのままお待ちくださいませ…(笑)ご指摘と素敵なコメントありがとうございます!! (2020年8月13日 20時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - 不協和音さん» おわーっ!コメントありがとうございます!!久々にほめられて舞い上がっちゃいます…!!質問なんですが、これ書いたのが2020/2月でして、本誌で飯綱くん出たばっかで名前とセッターと主将しかみてなくて、3年なの見落として書いてます…(笑)続編出す際に一緒に→ (2020年8月13日 20時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
不協和音(プロフ) - 面白くて読ませて頂いてます!あの、質問なのですが…飯鋼君は2年生設定なんですか?? (2020年8月13日 18時) (レス) id: a4ec8b23ee (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - チベスナさん» 2でのご意見ありがとうございます!他の作品に比べて、私の書く小説の佐久早くん大人しいですけど…好きになってくれたのであれば本望です…!!もっと好きになる呪いをかけておきますね… (2020年4月24日 21時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - 夕妃さん» ご意見ありがとうございますー!佐久早くんを好きになってもらうはずが私まで…!?へへ、ありがとうございます!応援に応えられるような作品になるよう、頑張らせていただきますー!! (2020年4月24日 21時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:氷水 | 作成日時:2020年3月26日 17時