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部活終わりの放課後。
明かりをつけると、見慣れた席に1人。
…教室内が明るくなったのに伏せたまま反応がない彼女。
近くに行くと、腕に顔をうずめ、髪の隙間からは
佐久早「………まつげ長…」
不覚にも胸が高鳴る。
…昼間のときほどではないが。
あの後、Aの友人が「やりすぎた」と謝りに来た。
完全に怒らせていたようで、なんでも声をかけても笑うだけで口をきいてくれないのだとか…
それで今日は寝て待っていたのだろう。
俺は、というと…
A「……ん、あ…」
佐久早「！」
A「………終わり？」
佐久早「…そう、」
A「ん…」
寝起き特有の普段より低くなった声に、勢いで彼女から目線を逸らす。
…また心臓がうるさい。
すると彼女はフラフラとしながら手洗いへ行き、それを済ませると鞄を肩にかけ、目が覚めきらない様子のまま俺の隣へ。
そのまま2人、無言のまま帰路につく。
佐久早「………起きてんの？」
A「…起きてる、」
佐久早「…あそう」
いつもより足取りの重い彼女。
少しずつ歩幅がずれて俺の斜め後ろを歩いては一歩待って、また合わせての繰り返し。
さらには眠気が勝っているせいか、いつもの丁寧語すら抜け落ちる始末。
…もしかしたら彼女は寝起きが弱いのかもしれない。
佐久早「…ん、」
A「…？」
佐久早「…そんな状態でふらふら歩かれても困るから」
そう言って、俺は彼女に手を差し出す。
A「………苦手なのでは」
佐久早「…Aなら別にいいよ」
A「………」
佐久早「…あと、ごめん」
A「…？ なにが、」
佐久早「名前、無理に言わせて」
彼女がこの手を見てとるか迷っている間に謝る。
＿＿＿わかってる、
俺は矛盾してる。
「名前は好きな人に呼んでもらえばいい」と伝えながら名前で呼び、
人に触れるのが苦手と言っておきながら「Aだけ」と手を差し出し、
無理に名前を呼ばせ「名前じゃなくていい」とは言わず、
「偽物でいい」なんていったのは俺なのに。
A「…いいよ、彼女役ならあの時呼ぶべきだったから」
佐久早「…そう、」
と、彼女からは期待とは裏腹に
…でも手はとってくれて。
握った彼女の手は思った以上に小さく華奢で、離せばすぐに離れていってしまう…そんな手だった。
＊
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氷水(プロフ) - 不協和音さん» 修正しようと思ってます！44巻も出たし、佐久早くんが先輩に対して「ちゃんと敬意はらえるんだこの子っ！！(超失礼)」とかの態度とかもわかったので、続編出るまでお恥ずかしいですがこのままお待ちくださいませ…(笑)ご指摘と素敵なコメントありがとうございます！！ (2020年8月13日 20時) (
レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - 不協和音さん» おわーっ！コメントありがとうございます！！久々にほめられて舞い上がっちゃいます…！！質問なんですが、これ書いたのが2020/2月でして、本誌で飯綱くん出たばっかで名前とセッターと主将しかみてなくて、3年なの見落として書いてます…(笑)続編出す際に一緒に→ (2020年8月13日 20時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
不協和音(プロフ) - 面白くて読ませて頂いてます！あの、質問なのですが…飯鋼君は2年生設定なんですか？？ (2020年8月13日 18時) (レス) id: a4ec8b23ee (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - チベスナさん» 2でのご意見ありがとうございます！他の作品に比べて、私の書く小説の佐久早くん大人しいですけど…好きになってくれたのであれば本望です…！！もっと好きになる呪いをかけておきますね… (2020年4月24日 21時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
氷水(プロフ) - 夕妃さん» ご意見ありがとうございますー！佐久早くんを好きになってもらうはずが私まで…！？へへ、ありがとうございます！応援に応えられるような作品になるよう、頑張らせていただきますー！！ (2020年4月24日 21時) (レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷水 | 作成日時：2020年3月26日 17時
