CENTOQUATTORDICI 追跡 ページ14
かすかに彼女が口にしたのは間違いなくパッショーネの奴の名前だった
これは間違いなく、とてつもなく大きなものを敵に回してしまった……
「……ハァ…ハァ……なんなんだ一体……ちくしょう、わけがわかんねーぜ…………」
捕まえるのなんざ無理な話だ……こんな力…だが、確かに調べる価値はある、か…………
皮肉なもんだ……親に利用されただけの娘なのに……
どこか、何か違えばこの子は救えたんだろうか……
『……っ……』
「……チッ。後味が悪いぜ……」
ポルナレフは唇をかみ締めながら目の前に倒れる少女を見つめていた
☆☆☆☆☆
かすかに
かすかに、嫌な予感がした
自分たちは人を殺めている身
そういう組織の人間
そんなオレたちにも、守ってやりたいと思ったものはあった
「ったく……何してんだオレは……」
溜まった仕事を片付け、少し出かけてくる、と言いアジトを離れたもののAがいる場所は全く分からない
けれども、車はローマへと向かっていた
プロシュートは自分がやっていることが自分でも理解できなかった
ただ心配だから?
チームだから?
利用できるから?
きっと、それだけじゃあない…………
「…………」
それは愛と呼ばれるものなのかもしれない
心から深く愛したものは今までいただろうか……
ボスはAにもしもの事があればオレ達が殺すように言った
ただでさえ吸血鬼だのなんだの言って死にもしねぇやつを殺せと
メローネとオレのスタンドならもしかするかもしれねぇが……
きっとそれはあいつは望まないだろうしオレも拒否するだろう
それは、それは……オレが望むことじゃあない
自分自身にそう言い聞かせた
「……さて……」
車から降り、広いローマの町へと彼は走り出した
☆☆☆☆☆
遅かった
全てが遅かった
「A…………」
確実に心臓が止まっている、完全に貫通している
血だらけで、陽に照らされている
「……チッ…………奴か……」
恐らくこのわたしを追っている奴に……
不死の者をここまでやるとは……なるほど、余程このAと言うある意味黒歴史じみたものを消したかったのか…………
かつてアニマが在籍したというスピードワゴン財団
失われた石仮面
輸血することによって作られた人工的な半吸血鬼
奴は一体何を目指していたというのか……なぜ自分に使わなかったのか……
「……いや、まだだ……まだ……Aは……」
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