CENTOTREDICI 貫く ページ13
―――――まだ、こんなところで
「!」
『死ねるわけない……!』
水色の瞳をカッと開き、精神を集中させる
せめて、せめてでも、相打ちに………
「……悪いが、これも仕事なんだ」
『?!』
いくら吸血鬼と言えど
スタンド使いと言えど
「……場数がちげェんだよ、レディ」
『かはっ』
どうして?私の力は………こんなものじゃあ……
こんなものじゃあない
Aの胸にレイピアが突き刺さる
「わかってるさ、これぐらいじゃあ死なねぇ事ぐらいはな…………………」
『……ぐっ………ぅ………』
Aは地面に膝を着いた
「本当なら滅多刺しにするところなんだが……オレだって女を、それもまだガキを仕留めるのはさすがに精神的に参っちまうぜ……」
『が……ぁ…………し………て………………る』
「!」
ぶらりぶらりと立ち上がるA
『殺してやる……呪ってやる…………絶対に……』
「おいおい、まだやる気か?!……………コイツは、ほんとにイカれてやがるぜ……」
それもなんだ、こいつのスタンド、さっきと少しヴィジョンが変わってねぇか……
よく見たらオレのチャリオッツと似たレイピア……持ってんのか……いや!
似ているどころか、あいつはチャリオッツだ
こいつ、スタンドまで2つあるのか?!そんな馬鹿な!スタンドは1人1体までのはず……
『ミタ……お前ノ魂……フレた……お前ノ精神……オボエタ……お前ノ力……』
「お前、本当にA・コゼンティーノか……?一体………コイツは……」
Aのスタンドは勢いよくレイピアを突き出す
なんなんだちくしょう!意味がわかんねーぜ!
『……ぅ……だめ……』
瞳から赤い涙がつたう
ホラー映画さながらの光景だ
「おいおいおい………まあ不死だから死なねえのはわかるけどよ……」
こいつの不死は作られたものだ
石仮面の力じゃあない
人間、いや悪魔の業で作られた……人口的な不死
『シね』
「死なねーよっ!チャリオッツっ!」
目には目を歯には歯をレイピアにはレイピアを、だ!
『………チッ。早くしないと…………ぅ……』
「……っ。」
心苦しいがやるしかねぇか……
若干Aの動きは鈍くなっている
やるなら、今しかない
『っはぁ……!』
「くっ。シルバーチャリオッツ!!」
『…!……フィア・ファクト……っ』
貫いた
間違いなく、核を貫いた
『………が……っ……ぁ………でぃ…………あ………ろ』
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