少年 ページ45
「なんでィ、テメェ」
突き飛ばした沖田隊長は私の横っ腹にグーパンを入れつつ、少年を睨みつけた。
少年は怯むことなく言う。
「巷で有名ですよ、真選組に強い女隊士がいるって」
「よかったじゃねェかィ」
「よくないですよ!・・ねぇ、君どこから来たの?そんなもの持ち出して危ないよ」
できるだけ優しく問えば、少年は首を振った。
「僕、お姉さんとお話がしたくて」
少し影の含んだ物言いに、私と沖田隊長は顔を見合わせた。
「んじゃ、俺は先に帰ってやすぜィ」
ため息混じりに沖田隊長はひらりと手を振って歩き出す。
これは任されたということだろう。
納得してとりあえず近くにあったファミリーレストランに腰を下ろした。
「・・アンタ、奈落の者でしょ」
二人になってからは途端にだんまりを決め込んだ少年をにらみ付ければ少年はさっきとは打ってかわってびくりとはんのうした。
「どうしてわかったの?」
「私がそれくらいの判別も出来ないと?」
「流石は元奈落の新月。いや、今はA・・ですか?上は脱走した貴方を消したがっていますよ」
「でしょうね。・・で、それをアンタが?」
座席に置いた刀を握れば、少年はブンブン勢いよく首を振って俯いた。
そして、テーブルに手をつき私に深々と頭を下げたのだ。
「Aさん、僕を助けてください――」
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神阿(プロフ) - ☆MARIN☆さん» ありがとうございます!!がんばります!!! (2016年6月15日 20時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 銀色ミカンさん» お返事遅れてしまってすみませんでした!勿体ないお言葉ありがとうございます!!がんばります!! (2016年6月15日 20時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
☆MARIN☆ - な、何かドキドキする展開になって来ましたね……! 更新頑張って下さい!! (2016年6月15日 17時) (レス) id: 8824379efa (このIDを非表示/違反報告)
銀色ミカン - お初にお目にかかります。この展開、めっちゃいい^^面白いです^^続きを楽しみにしています。がんばってください。 (2016年6月13日 15時) (レス) id: 220d4c1752 (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 奈々恵さん» ありがとうございます!話の内容はもう既に決定しておりますので暫しお待ちを! (2016年5月22日 17時) (レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2016年5月1日 21時