信用ならない ページ20
「一日目は動きなかったですねー」
「奴らもバカじゃないしね。まあ、焦らずに何かに備えて待とう」
就寝は交代でとる。
そのために監察が二人もいるのだ。
今まではずっと山崎さん一人だったから、何日も徹夜通しなんてのもあったらしい。
完全に社蓄だ。
しかし、監察は忍耐労務だ。
一度の監察が終われば二日間の休日が得られると、そういうシステムらしい。
徹夜の対価がたった二日、なんて思うけれども割と真選組の皆さんは江戸の治安を守るためにずっと働いているから休みなんて滅多らしいから貴重なんだろうけど
・・教えてもらったのが沖田隊長なだけに、説得力には欠けてる。
「ごめんね、お先に」
「ゆっくり休んでくださーい!」
土方さんが借りてくれたアパートは2LDKで、寝る方の人は監察する部屋の隣を寝室とすることにした。
睡眠は一人5時間ずつ。
昼間は人の活動が活発になりやすいため、二人で監察する。
ザキさんが寝室に入って直後、ブーッブーッと私の携帯が反応した。
画面には沖田隊長。
「俺でィ」
「俺俺詐欺ですか?」
「上司を俺俺詐欺呼ばわりたァ随分いい御身分だねィ」
「すみませんっしたァ!!」
電話越しに明らかに黒いオーラ放った沖田隊長に間髪入れずに謝れば、フンッと鼻で笑われた。
・・それにしても、だ。
「こんな時間にどうしたんですかー?」
監察対象の家からは目を逸らさずに聞けば、沖田隊長はため息交じりに至極迷惑極まりなさそうに言う。
「テメーがここに来てからやらかしてばっかり嫌がるせいで土方さんにヘマしてねェか連絡入れろって言われたんでィ。・・ったく、面倒くせェ」
「なんですかそれ!!失礼ですね、私がヘマばっかりって!」
「テメーはヘマしかしてねェだろィ。・・たく、ウチで預かるなんて言わなきゃよかったぜィ」
みんなそろってひどいぞ!!
ヘマしたって私まだ二回くらいしかしてないと思うよ!
真選組に入ってまだ一か月くらいしかたってないけど。
「ま、その調子だとまだやらかしてはねェようだねィ」
「当たり前じゃないですか!」
「てめェの当たり前は信用ならねェ」
「うっ」
沖田隊長の容赦ない批評が胸に突き刺さりながら
「んじゃ、せいぜいがんばりなせィ」
「あ、え?はい、おやすみなさいッ!!」
プツンと電話は切れてしまった。
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神阿(プロフ) - ☆MARIN☆さん» ありがとうございます!!がんばります!!! (2016年6月15日 20時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 銀色ミカンさん» お返事遅れてしまってすみませんでした!勿体ないお言葉ありがとうございます!!がんばります!! (2016年6月15日 20時) (レス) id: d25d67767d (このIDを非表示/違反報告)
☆MARIN☆ - な、何かドキドキする展開になって来ましたね……! 更新頑張って下さい!! (2016年6月15日 17時) (レス) id: 8824379efa (このIDを非表示/違反報告)
銀色ミカン - お初にお目にかかります。この展開、めっちゃいい^^面白いです^^続きを楽しみにしています。がんばってください。 (2016年6月13日 15時) (レス) id: 220d4c1752 (このIDを非表示/違反報告)
神阿(プロフ) - 奈々恵さん» ありがとうございます!話の内容はもう既に決定しておりますので暫しお待ちを! (2016年5月22日 17時) (レス) id: 3a209594c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神阿 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kamiamatome/
作成日時:2016年5月1日 21時