【文スト】君が愛しくて【男主】【短編集】

広津 柳浪【お散歩】 ページ6

暖かい日差し。

心地良い風が僕の頬を撫でる。



「広津さんと久しぶりにお出掛けできて嬉しいです」

「………そうか」


そう、照れくさそうに言って
僕の頭を撫でてくれる広津さんの手。

大好きな人の、手の感触を
目を細めて受け止めていた。

そんな僕を見て満足そうに
広津さんは微笑む。


「ところで、こんな感じで良いのだろうか」


やや戸惑い気味に言う広津さん。

それに、疑問を提示してみると


「あまり、Aと一緒にいれないのでな。どんな事をしたら良いのか…」


広津さんの言葉に思わず溢れる笑み。


「僕は広津さんの傍にいれるだけで幸せですから」


ふふ、と広津さんをからかう様に笑う。



「……A」


僕を呼ぶ、その声に返事をしようと
顔をあげたとき。

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ちゅ、と耳に響くリップ音。

目の前には広津さんの顔。


そりゃ、パニックにもなるわけで。



「ひ、広津さっ……」


触れるだけのキスでも、呆気なく
真っ赤になる僕の顔。


「はは、まるで林檎の様だな」


…………さっきの仕返しか。

そう思っていたら、ふいに抱き締められて。









「あまり、歳上をからかうものでは無いぞ?」


今度は額にキスを落とされ、
頭を優しく撫でられた。

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風雅さん
リクエストありがとうございました!

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