好きになっても良いですか？2（赤） (ページ21)

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それにしても...

あらためて見ると、大毅くん部屋きれいにしてるなぁ

周りを見渡すと、木目調の家具や電子ピアノや漫画が置いてあって、物は少なめできちんと整理されている

「あ、えろ本とかないから探しても無駄やで？」

『え、えろ本！？』

びっくりして大毅くんを見ると、くすくす笑っている

...からかわれた

「人来ることないしなんか見られんの恥ずかしいわ」

そういえばさっきも人が来ることないって言ってたけど、普段お友達とか来ないのかな？

「A」

『ん？』

「Aってさ、心の中で物事を解決するくせない？」

『どういうこと？』

「んー、こう...頭でぐるぐる考えるみたいな

たまにあんねん、今何考えてるんやろ？って。

今とかも。」

頭でぐるぐる...

『そう...かも』

「で、今は何考えてたん？」

『今は...あー、お家に人が来ないって言ってたから、お友達とかも来ないのかなーって』

「ふっ」

え、なんか変なこと言ったかな...

急に笑い出す大毅くんに少し焦る

「や、ごめんごめん

メンバーも入れたことないなー

友達も地元の友達ばっかやからむこう帰った時に会うことが多いかな。」

『そっか、でもメンバー来た事ないっていうのは意外かも！』

「あいつら来たら何されるか分からへんしなー

たぶん住んでる場所も知らんと思うし絶対教えへん！」

『え！そうなんだ！』

ふふっ

仲良いのにお家の場所は絶対教えないんだ...

でもいざとなったらそんな事ないんだろうなぁ

あれ、でも...

“うちに来て料理を作って欲しい”

そう言ってくれたのは大毅くんで

メンバーさんも知らないお家に呼んでもらえるなんてわたし...

「私って大毅くんにとって特別なのかも」

『ちょっ///』

「また頭で考え事してたやろ」

『あ、ほんとうだ...』

大毅くんのいう通り

少し考えてしまった

他の人と違う...“特別”なのかもって

こんな事思うなんて図々しいにも程がある

「まぁ、何考えてるんやろうなぁって思いながらAのこと見てるのも楽しいけど、ちゃんと口にして欲しい」

大毅くんがまっすぐに、真剣に私を見つめる

「悩んでんのとか、迷ってんのとか、全部わかるわけちゃうし、頭の中で解決せんとちゃんと俺に伝えて

俺にとってAは特別やから」