参・文豪太宰、探偵社入りする ページ4
僕は、なんという重たい力を授かってしまったのでしょうか。
嗚呼、選ばれてあることの恍惚と不安、二つ我にあり。
本当は今すぐにでも逃げ出したかったのですが(私は面倒なことは水に飛び込んででも防ぎたいたちなのです)行くあても無いので、止むを得ず「武装探偵社」とやらに入社する事になりました。
「みんな!彼が新しく仲間になる....太宰治さんだよ!」
そして、社員達の前で自己紹介をする羽目になったのです。
穴があったら入りたい気分でした。
「太宰!またお前は変な奴を....まあいい。俺は国木田独歩だ。宜しくな」
正直、あと少しで気を失うところでした。
国木田独歩といえば夏目漱石と並ぶ、明治の大文豪です。もう何がどうなっているのかわからなくなったので、僕は頭を真っ白にして笑顔を作り、『宜しくお願いします』と頭を下げました。
「....中島.....敦です。宜しくお願いします.....ええとなんて呼べばいいですか?貴方も太宰さんだと紛らわしくて....」
もう驚きません。慣れました。(中島さんは僕と同じ1909年に生まれた人間なので、かなり思い入れがありますが)
『津島....いや、【先生】と呼んでいただければ....』
何故か、本名を名乗ってはいけない気がしたのです。
「はい!宜しくお願いします!先生!」
他にも様々な文豪がいて、正直、かなり疲れました。
しかし、これからは彼らと共同して過ごして行かなくてはならないのです。
なんとかして馴染まなければ生きていけません。
「それでだね!先生にはちょっとした入社試験を受けてもらうよ!」
太宰と名乗る青年は.....もう太宰君でいいや....
一体僕になんの試練を課そうというのでしょうか。
「武装探偵社と対立しているポートマフィアという組織がいてね、そこに新しい部下が入って来たそうなんだ。そこで君にはその調査をしてほしい!死ぬかもしれないけど頑張ってくれたまえ!」
血を吐きそうになりました。よりにもよって死ぬかもしれない仕事をしなければいけないとは!
僕は、絶望的に喧嘩が弱く、一度巻き込まれると泣きながら逃げ出すほどだ。
しかし、今回は逃げ出せない。
『わかりました。』
僕は心を決め、仕事を引き受けたのでした。
そこで僕は、運命的な出会いをするのですが.....
この時の僕は知る由もありませんでした。
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澄江堂(プロフ) - 柚子の香さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2018年10月9日 20時) (レス) id: 71b66dc74a (このIDを非表示/違反報告)
柚子の香(プロフ) - すごく私の好きなやつです。文ストの文豪も、実際存在した文豪もどちらも良いですよね。更新頑張ってください! (2018年10月8日 16時) (レス) id: 174fdb4db8 (このIDを非表示/違反報告)
澄江堂(プロフ) - まんじゅうねこさん» ありがとうございます!! (2018年9月23日 13時) (レス) id: bc398cc7f1 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうねこ - あ、やばい。此れ絶対面白いやつ…と思って見たら案の定 面白くて笑ってしまいました。← (2018年9月23日 9時) (レス) id: dd9eae3b3c (このIDを非表示/違反報告)
澄江堂(プロフ) - 白兎さん» ありがとうございます!つまらぬものですがどうぞ見てやってください (2018年9月21日 23時) (レス) id: bc398cc7f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澄江堂 | 作者ホームページ:https://www.youtube.com/channel/UCWwB5OsADZ66MrGbmLA4euQ
作成日時:2018年9月20日 23時