弐・文豪太宰、異能力を知る ページ3
*今回から配役が面倒になるので、色々決めました
現世から来た文豪は『』 文ストの文豪は「」で台詞を分けます*
太宰と名乗る青年から聞き出した話によると、此処は西暦2018年のヨコハマで
僕は恐らく何かの弾みで、元居た世界とは違う日本に「とりっぷ」してしまったらしいのです。
しかしこの青年、僕がもう一人の太宰だと名乗っても全く驚かない。妙に物分かりがいい。
『.....あの....驚かないのですか?普通なら狂人と思われても仕方がないような事を言っているのに』
「ああ、驚かないよ。最近はこういうことが多いようなんだ」
なんという時代になってしまったのでしょう。僕のいた明治や大正では考えられない現象です。
それに窓の外の景色は、浪漫を匂わせる建物こそ残っているものの、その周りは硝子のおばけのようなビルヂングばかりです。
『そうですか.....』
そう言った途端、なんとも言えない寂しさが襲って来ました。
もうこの世界に僕の友達はいないのです。
後輩の織田作之助が死んだ時、一人取り残されたような気分になりましたが、
今度は僕が坂口さんや檀君(太宰の竹馬の友)を置いて来てしまったのです。
今更、死んだ事を後悔しました。
「まあまあそんなに落ち込むことはないさ!そんなことより私は君をこの武装探偵社の一員にしたいと思っているのだよッ!」
『はい?』
この青年は一体何を言っているのでしょうか。
「だって君はとっても素敵な異能力を持っているじゃないか!」
『異能力?なんですそれは?新しい万年筆のメーカーか何かですか』
「う〜ん一言で説明するのは難しいのだけど、まあ超能力みたいなものさ」
僕はそんなものを授かった覚えはないのですが、この青年の言葉に合わせていればいい方向に向かう気がしましたので、兎に角相槌をうっていました。
『一体どんな能力なんです?僕のことですから使えないものでしょうけど』
「君の力はねえ....なんと5分前までの過去を自由に変えることが出来るんだ!」
『なんですと!?』
衝撃でした。使い方はわかりませんが、僕が何よりも欲しいと思っていた力です。
『どうやって使うんです?』
「本来ならば能力名を唱えればいいのだけど、まだ名前は付いていないから....ご希望はあるかい?」
『...【晩年】にします』
晩年、これは僕の最初の創作集の名です。
1日1日が晩年である僕にとっては新たな門出もこの名で丁度いいのです。
自分なりに、いい能力名だと思いました。
参・文豪太宰、探偵社入りする→←壱・川底の太宰、太宰を知らず
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澄江堂(プロフ) - 柚子の香さん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2018年10月9日 20時) (レス) id: 71b66dc74a (このIDを非表示/違反報告)
柚子の香(プロフ) - すごく私の好きなやつです。文ストの文豪も、実際存在した文豪もどちらも良いですよね。更新頑張ってください! (2018年10月8日 16時) (レス) id: 174fdb4db8 (このIDを非表示/違反報告)
澄江堂(プロフ) - まんじゅうねこさん» ありがとうございます!! (2018年9月23日 13時) (レス) id: bc398cc7f1 (このIDを非表示/違反報告)
まんじゅうねこ - あ、やばい。此れ絶対面白いやつ…と思って見たら案の定 面白くて笑ってしまいました。← (2018年9月23日 9時) (レス) id: dd9eae3b3c (このIDを非表示/違反報告)
澄江堂(プロフ) - 白兎さん» ありがとうございます!つまらぬものですがどうぞ見てやってください (2018年9月21日 23時) (レス) id: bc398cc7f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澄江堂 | 作者ホームページ:https://www.youtube.com/channel/UCWwB5OsADZ66MrGbmLA4euQ
作成日時:2018年9月20日 23時