【Fischer's】お隣さんが騒がしい！2【モトキ】 (ページ1)

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会議ページ1

シルクside

街灯が少ない暗い道、コンビニ袋をぶらさげて家までのんびり歩く。

そういえばAちゃんはこの道が苦手なんだったっけか。
他愛ない会話の中で、真剣な形相で街灯を増やすべきだと熱弁していた姿がぼんやりと思い出される。

男の身からすると大した事はないが、女の子からしたら確かに心細いのかもしれないと心の中でうなづいていると、噂をすればといわんばかりに、前方を見慣れた細身のシルエットが歩いているのに気付く。

声をかけようとして、ふとモトキの発言を思い出し、おもむろにスマホを取り出して電話をかけると、前を歩いていた人物は急いでスマホに耳を寄せるのが見えた。

「もしもし！」

シ「うーしろ！後ろ見て」

「へ？あっ！」

少し前に引っ越してきた隣人のAちゃんに見えるように、大きく手を振ると俺に気付いたようで笑顔で小さくに手を振り返した、そして小走りに駆け寄ってくれた。

「シルクくん！こんばんは」

シ「進行方向一緒なんだから待ってたらいいのに」

「ついつい。コンビニ帰り？」

俺の左手にぶら下がった物を見て、少し首を傾げて尋ねてくる。

シ「腹減ってさ」

持っていた袋を上に持ち上げてそういうと、普段はおろしてる髪を綺麗に上に結い上げ、仕事着であろう見慣れないスーツ姿の彼女は普段と変わらずに微笑む。

「本当に外食多いんだね？」

シ「俺、料理出来ねぇしな」

「ザカオくん？とシルクくんは本当にヤバいもの作るってモトキくん言ってた気がする」

あいつそんな事言ってたのかよ。とため息混じりに言えば、Aちゃんは肩を揺らして笑った。

二人並んで歩いている途中、よくメンバーで撮影や遊びに使う公園に差し掛かる、昼間とは違って真っ暗な公園は、人の気配もなく寂しげな雰囲気を漂わせる。

シ「ちょっと寄って行っていい？」

Aちゃんがよければなんだけど、遠慮気味に聞けばAちゃんはあっさりと了承してくれた。