朱雀姫血風録 -色渡橋-【高杉晋助】

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『どうしよ、脱け出せちゃった。』









警戒しまくってひっそりひっそりとにかく屋敷の端っこへ向かって進むと庭になんと塀が。私はその塀を軽々乗り越えてあらまあ簡単に屋敷の外へ。









『もう気づかれちゃってる可能性もある………Runawayーーーーーーーーーーー！！！！！！！』









とにかく走って走って屋敷から離れると見えた景色は……









同じ歳くらいの女の子が呼び込みをしたり、お爺さんが犬の散歩をしたり、子供が走り回ってたり、天人が我が物顔で歩いていたり。









私は初めて目にした江戸の街に感動していた。









塀を一つ超えるだけでこんなに世界が変わるのか、別世界に来た気分だ。









どうやらここはかぶき町という場所らしい。人で溢れかえっている。









そうだ！！団子！！









誰かに団子売ってるところ聞かないといけないけど人がいすぎて誰に聞けばいいのかわからん。









なにやらすごく視線を感じる気が……
とにかく目の前に何やら黒い服を着た黒い人が2人いる。よし、黒い人に聞こう。









『あの、ここいらに団子を売ってる場所はありますか？』









私の声を聞いてくれ振り返った栗毛の人は…すごくかっこよい。なんだこのベビーフェイスは。その横は煙草を咥えた瞳孔開きっぱなしの黒髪。この方もとてもかっこいい。なんだこの黒い服の人は。









？「団子屋ですかィ？なら、ここまっすぐ行ったとこらに美味しいところがありますぜィ。紺の暖簾がかかった店でサァ。」








ほお！紺の暖簾！









？「にしても見かけねえ顔だな。あんたここら辺の者か？」



『ありがとうございます！！因みに私はこの辺に来るのは初めてですよ？」




？『そうですかィ。なら、何処ぞのニコチンマヨラーには気をつけな。」







はい？ニコチンマヨラー？なんじゃいそりゃよと思っていると黒髪の人の顔が激おこに………それに気づいた栗毛さんは「てなわけで俺はこれで」とか行って走り去って行った。なに変人？









？『オイ待ちやがれ！！！ったく仕方ねえな、とにかく気をつけろ。じゃあな。」









変な黒い人だと思ったが忘れかけてたみたらし団子！！！！！！！！！





紺の暖簾までフルダッシュだ！！！

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