-19-番外編 ページ20
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それから、Aちゃんに自分から話しかける機会を増やした。
Aちゃんは人と話すのがあまり得意ではないと思っていたけれど、そうではなかったみたいで話しかければ普通に答えてくれた。
何度か食事にも行ったし、初めの頃と比べれば僕に対する雰囲気も柔らかくなった。
こんな言い方したらアレだけど…手応えはあった。
実際告白すれば、成功した。
嬉しかったし、本当に幸せだと思った。
だけど、彼女に会った時に感じた小さな違和感は付き合ってから直ぐに分かった。
Aの家に初めて行った時にそれは分かった。
SJ「随分生活感の無い家だね」
『うん、必要最低限の物だけにしてるの。
座ってて、今お茶出すから』
SJ「ありがとう」
テレビや雑誌も無いし、本当に必要最低限の物しか無い。
Aに言われた通りカーペットの上に座った時に、微かにタバコの匂いがした。
Aがタバコを吸ってるのは見たことがない。
『オッパ？どうしたの？』
SJ「え？いや、…このカーペット可愛いなって」
『私もお気に入りなの』
いや… Aだって過去に彼氏くらい居たはずでしょ。
そんなに気にしてどうする。
SJ「…ねえ、Aって、さ」
『ん？』
SJ「……や、何でもない」
何故か、聞けなかった。
聞けばよかったのに、聞いても今の彼氏は僕なのだから。
それから2年経って、僕の家で同棲をする事になった。
Aの家の物を引っ越す為に手伝っていると視界の端に居るAの動きがピタリと止まっていた。
近づいて後ろから覗き込むと、その手には黒いライターが握られていてそのライターを親指で優しく撫でていた。
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130号室(プロフ) - 夜ふかしさん» 夜ふかし様ありがとうございます！楽しんでいただけるように頑張りますね♪ (2021年8月4日 13時) (
レス) id: e48cc29190 (このIDを非表示/違反報告)
夜ふかし - 面白くて続きが気になります!これからも更新頑張ってください! (2021年8月1日 2時) (レス) id: 6551a6decb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：130号室
| 作成日時：2021年8月1日 0時
