【妖怪ウォッチ】ばすたーずはじめました！

妖怪ワールドは、今日も平和です ページ3

「あー。ぬらりの説教長かったなー」

「そうですねぇ。ぬらりひょん様のお説教は軽く二時間コースだから困ります」

「まだ足が痺れてるぜ」

「同じく！」

長いお説教を終えたぬらりひょんは、会議のため執務室を後にした。
その後しぶしぶ仕事に取り掛かったエンマは、ため息をつきつつ書類にハンコを押していた。
そんなエンマ大王にお茶を出しつつ、Aもため息をつく。

「あ。そうだ！A、人間界の菓子があるんだが、一緒に食わねぇか？」

「え！食べます！この間エンマ様に貰った、まかろんってやつが美味しくて、美味しくて…人間界のお菓子は病みつきになりますよねー！」

「だよなー！今回は、えーと、なんだっけ？ちゅ、ちゅろす？とかいう謎の長ぇ菓子だ！ほら！」

「わぁ！ナニコレ長ッ！」

エンマがAに渡したのは、この間行った桜エクセレントツリー限定のエクセレントチュロス(シナモン味)だった。
Aはそれを半分に折ると、片方をエンマに差し出す。

「「いただきまーす」」

同時にチュロスにかぶりつこうとしたその時だった。

「大王様。仕事の方は…」

「「…やべ」」

タイミング悪く入ってきたぬらりひょんにより、サボりがバレるのであった。


「あいたた。ぬらりひょん様の拳骨は痛くて敵いませんよ」

「黙って仕事をしろ。この給料泥棒め」

エンマとAを一緒にしておくとろくな事が無い。と判断したぬらりひょんは
その後Aをエンマの執務室から引きずり出した。
ぬらりひょんは書類に目を通し、それを素早く処理していく。
一方、Aは書類を見るふりをしてファッション雑誌を熟読していた。

「ぬらりひょん様ー！頼まれていた資料お持ちしましたニャー」

そこへ入ってきたのはぬらりひょんの部下である猫きよ。
ぬらりひょんの部下の中でも一際忠誠心が強い、猫妖怪だ。

小さな体で、大量の資料を抱えた猫きよに
Aが駆け寄る。

「猫さんー！大丈夫ですか？」

「Aさん…すいませんニャ」

Aは猫きよから半分資料を受け取ると、揃ってぬらりひょんの机にそれらを置いた。

「猫きよ…一つ良いか？」

「はっ。何で御座いましょう？」

「犬まろはどうした？しばらく姿を見ていないが…」

「え！？それは…その…先日、Aさんが投げたフリスビーを追いかけていったっきり…」

「…A！！！犬まろの前でフリスビーをするなとあれ程言っただろう！！」

ぬらりひょんの雷が再びAに落ちたのだった。

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