肆、出会いの話 ページ6
今日も決まった時刻に店を開けると、直ぐに客が入ってきた。
……第一印象、言っちゃっていい?
なんかめっちゃすごい服装してんだけど。
個性的ですねー(棒)
あっそうだ。声かけてねえや。
『い、いらっしゃーい…』
「こんちは。君、店番? 今店主いないの?」
わお。
なんかチャラい。
どことなくチャラいよこの人。
そして店番扱いされる店主の私涙目。
『あ…もしかして、父の知り合いですか?』
「その通り。俺様昔っからの此処の常連なんだよね」
ほう。常連さんなのか。
見たことないということは私が店を継いでからの一週間は来て無かったのかな。
『えーっと…驚くかもしれないんですけど、つい一週間前に私がこの店を継いだばっかりなんです。
つまるところ、今の店主は私です!(キリッ)』
「…おー。ついに甘味の旦那、世代交代をしたという訳か」
…What?( ^ω^ )
『へ? ……知ってたんですか!?
あと…その"甘味の旦那"って……?』
「あー、甘味の旦那っていうのは俺様が君の父さんに付けた愛称。
というか知ってるも何も、前一度此処にきた時に甘味の旦那が愚痴ってたもん。
『もううちの娘も一人前になったし、早めに世代交代とするか。
予告無しにいつの間にか2代目に代わってるから、驚かないでくれよ』って、ね」
『マジっすか』
「マジっす」
おぉ。なんかこの人ノリが良いね!←
『因みにお客さんのお名前は何ていうんですか?』
「俺様は猿飛佐助。一応武田に使える忍だよ」
『一応って何ですか一応って。
そんなに凄い人ならもっと胸張ったっていいじゃないですか!』
「あは、確かに。君は?」
『私はAです。知っての通り、前代店主の娘です!』
「Aちゃんこそそんなにかしこまらなくても良いのに」
『お互い様でしたね』
それにしても、ここまで親しく話せた客は猿飛さんが初めてだ。
私も何かしらの愛称つけさせてもらおうかな。
『猿飛さん』
「何?」
『「兄さん」って呼んでもいい?』
「急にどうしたし」
※※※次回に続きます※※※
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胡蝶 - 面白い話でした。和菓子好きの人には見てて面白いと思います。コレからも頑張って下さーい。 (2018年3月27日 16時) (レス) id: 4f8ad5540f (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^読んでて、和菓子が食べたくなりました^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年9月27日 22時) (レス) id: 5527d24af4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:守川 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miamia251/
作成日時:2016年8月1日 14時