2 side ページ29
千賀の右肩から流れる
真っ赤な血を見て
俺達がやってる事は
やっぱり間違っている。
そう思えて、
ついカッとなってしまって。
玉の声に、はっとして
宮田は、何故か苦しそうにしていた。
宮田と玉は、横尾さんとミツに支えられて
寝室へ行った。
とりあえず、止血をしてあげなきゃ...
そんなことを呟き、立ち上がると、
低い声が聞こえて、
振り返ると、怖い表情をしたがやさんがいた。
何とか、言い返せないものか。
でも、胸ぐらを掴まれたら、その圧で
言い返せなくて。
s「やめて!」
千賀の声が聞こえた。
千賀、...どうして?
がやさんの怒りの矛先は、
俺じゃなく、千賀に変わっちゃったみたい
がやさんは、千賀に何か囁いて
千賀の右肩をガシッと掴んだ。
s「...あ゙あ゙っ、...」
がやさんは、俺の元へやってきた。
f「ニカは、アイツの味方なんかじゃないよね?」
俺は、首を縦に振った。
f「じゃぁ、証明してみせてよ。」
f「...このグラスに入った水をぶっかけてあげな
...で、アイツを追い出してくれないかな?」
f「...出来るよね?」
がやさんは、
まるで、見せつけるかのように
血で真っ赤に染まったその左手で、
グラスを持ち、俺に渡した。
俺は、グラスを持ち、
千賀にゆっくりと近づいた。
千賀の頭の上で、
グラスを逆さにした。
...バシャ
s「...っ、...」
パッと顔を上げた、千賀の瞳は揺れていた。
飼い主に見捨てられた子犬のようだった。
そんな千賀の表情を見てられなくて、
俺は、視線を床に落として告げた。
2「...さっさとここ片付けて、出てってくんない?」
パチパチパチ...
f「やれば出来るじゃーん」
がやさんが拍手をしながら、俺らの元へやってきた
f「...はい、じゃぁコレに散らばってる破片を入れて、
コレで床を拭いて、
さっさと出て行ってね。」
ビニール袋と、雑巾を置いて、
がやさんは、寝室へと行った。
千賀は、グラスの破片を手で掴んで入れている
そんな事したら、怪我をしないはずがないのに、
そして、床を拭いて。
千賀は、立ち上がった。
俺も、千賀の後ろをついて行く。
s「...お邪魔しました」
千賀は、そう呟いて、玄関のドアを開けた。
2「...っ、千賀!」
...ガチャ
声をかけたが遅かった。
玄関のドアは、閉められた。
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ys09260313(プロフ) - 千ちゃんが可哀想過ぎてめっちゃ泣きました(><) (2019年9月4日 18時) (レス) id: 2a893dbc07 (このIDを非表示/違反報告)
animal(プロフ) - ほんたさん» コメントありがとうございます!千賀くんカッコイイですよね。私も友達に誘われて行った初めてのライブから一目惚れです。とても励みになります!頑張ります^^* (2019年8月25日 21時) (レス) id: ff58d7ef60 (このIDを非表示/違反報告)
ほんた(プロフ) - 最初は話について行くのに必死でした、でもどんどん読むにつれて最近爆イケでリアコになってしまった千賀さんが酷い目にあって助けてあげたい、傍に居てあげたいって思いました。とてもいい作品だと思います!設定も好きです!これからも楽しみにしています(^^) (2019年8月23日 2時) (レス) id: d2c8f34515 (このIDを非表示/違反報告)
ナス - めちゃくちゃ怖いですね(><;)千ちゃん負けないでって思いました!これからも応援しています! (2019年8月9日 3時) (レス) id: 597fe44510 (このIDを非表示/違反報告)
ニノ(プロフ) - 千ちゃんかわいそうですね(><)この作品見てると「千ちゃんを助けたい!」って思いますが、すごい設定に惹かれました!!これからも応援してます(^ ^) (2019年6月12日 21時) (レス) id: 8021708f77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:brownanimal | 作成日時:2019年1月31日 19時