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「お前それで良いのか。」
「うんまあ、苦手なんで。」
「そしてこちらは苦手じゃない、と。随分物好きだな。」
「ええ、だって類は友を呼ぶ……ですよね?」
「………ふはっ。やっぱ面白え奴だわ、お前。」
もう、日が落ちかけている。だけど私は夜が好きだった。堕ちた先で、暗い光が笑う温かさを知ってしまったから。
類は友を呼ぶ。
私は地獄の底で暮らす彼らに、うっかりと惹かれてしまったのだろう。
「で、早速なんだけど来年とかどーする?」
「あーー。次は優勝とか狙っちゃうか。」
「それはまた大きく出たな。」
「ほう?じゃあ明日からは練習5倍だな。」
「えっ嘘でしょ待ってよ。ザキのせいで!」
「俺のせいかよ!いやでもマジで5倍はやべえって。」
「アレ………効率、とは…………?」
「安心しろ、俺と健太郎で最適解の練習を考えてやるぜ?」
「え、俺もやるんだ。」
「当たり前だろうが。」
決して正義面しない彼らの傍は酷く心地がいい。ああ願わくば、卒業したその後も。
「…………ねえ、花宮さん。私、ここのバスケ部入ってよかったなあって今思いました。」
「へえ、そーかよ。」
せめて、この学校にいる間だけは。
「ハイじゃあかけっこ最下位が明日のマジバ奢りでよーいドン!!!!!」
「っしゃオラァ!!!!」
「おい花宮それ反則だろ待てよ!」
「ヤマには犠牲になってもらわねえとなあ?」
「ドンマイ。」
「財布の中身は確認しておくんだな。」
「うぉぉい!!!!!!!!」
「えっ。あ、ちょっと待ってくださいよ置いてかないで〜〜!!!」
Fin.
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えすこ。(プロフ) - 悠。さん» (1年以上返信できずにすみません。)ありがとうございました。勢いで書き上げたような作品でしたが、楽しんで頂けていたら幸いです。 (2021年1月14日 0時) (レス) id: 8ffa707d4f (このIDを非表示/違反報告)
悠。(プロフ) - すごく面白くて1日で全部読んじゃいました。 (2019年10月15日 19時) (レス) id: 3af2e99db8 (このIDを非表示/違反報告)
えすこ。(プロフ) - さっこさん» 有難うございます。自分のやりたいように書いてきたので、楽しんで頂けたのなら幸いです! (2019年3月30日 10時) (レス) id: f79f31091d (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - お疲れさまでした!主ちゃんがどんな台詞を返すのか...毎度ドキドキハラハラ、楽しませていただきました! (2019年3月29日 12時) (レス) id: 7b42043074 (このIDを非表示/違反報告)
えすこ。(プロフ) - 白浪美鎖@更新遅さん» カッコいいと思って頂けたのなら幸いです。無事完結まで漕ぎ着けられたのも白浪美鎖さんの応援あってこそです。お付き合い下さり本当にありがとうございました! (2019年3月22日 0時) (レス) id: f79f31091d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えすこ。 | 作成日時:2016年12月31日 22時