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「お前らの勝手で、うちの木吉が怪我してんだぞ。謝罪の一つでもするのが礼儀ってモンじゃねえのか。」
「礼儀。だったら言うべきは私でも、花宮さんでも有りませんよね。どうして貴方、状況判断だけで花宮さんを責め立てるんですか。」
「アイツが合図したんでしょう。」
「それ。それが状況判断だって言ってるんです。やったかどうか証拠もないのに、まるでわざとみたく突っかからないでって言ってるんじゃないですか。」
「だとしても詫びを、」
霧崎(うち)は謝りませんよ。……悪いとも思ってないですし、許してほしいとも思ってない。第一、謝られたからって当事者が許せると思いますか?謝られたからじゃあこの件はもう解決ってことにしようって?なるわけないじゃないですか。謝って事が済むともでも?…冗談。一生許せないに決まってる。だから謝られてもしょうがないと思いますよ。貴方達は見るからに良い人ですから、謝ったら許さないといけなくなるじゃないですか。したって気持ちこもってないとか適当言われたらオシマイですし。」
「だからって、だからって何も言わないのは卑怯じゃないですか!」

勢いに飲まれて閉口した二年生達と反対に、義はこちらにある!と言いたげな彼が、黒子テツヤが前に出た。
 ああ、とつい溜息が零れてしまう。

「貴方に何か言う資格があるとでも?誠凛11番さん。」
「黒子テツヤです。」
「…失礼、黒子さん。貴方が私の先輩を許せないように、私も貴方を許せない。ねえ、最後の加速するパス、アレが花宮さんにぶつかったらどうなってたと思いますか?鼻が折れていたかもしれないし、気絶したかもしれない。頭を強く打ち付けた挙句揺さぶられたかもしれない。酷ければ死んでいたかも。自分の仲間が傷付けられたら、自分も傷付けていいんですか?これは仲間の為って正当防衛みたいに言い訳して?ふざけないで。あんたがやったことも立派なラフプレー紛いだわ。身勝手に正義面しないでよ、偽善者。」
「……僕は、そんなつもりじゃ。」
「無いって?ふふ、口だけなら何とでも言えますもんね、お互いに。」

すう、と目を細めて口の端を吊り上げる。たじろいた彼に対して、追撃の手を緩める事は無い。

「正義には正解がありません。正しいことは変わっていく。いつだって声の大きい方が勝ちます。…だから、当事者でない他人が無闇に責め立てるのも気に入らないけど、貴方にだけは何も言う権利なんてない。そう思いませんか。」

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えすこ。(プロフ) - 悠。さん» (1年以上返信できずにすみません。)ありがとうございました。勢いで書き上げたような作品でしたが、楽しんで頂けていたら幸いです。 (2021年1月14日 0時) (レス) id: 8ffa707d4f (このIDを非表示/違反報告)
悠。(プロフ) - すごく面白くて1日で全部読んじゃいました。 (2019年10月15日 19時) (レス) id: 3af2e99db8 (このIDを非表示/違反報告)
えすこ。(プロフ) - さっこさん» 有難うございます。自分のやりたいように書いてきたので、楽しんで頂けたのなら幸いです! (2019年3月30日 10時) (レス) id: f79f31091d (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - お疲れさまでした!主ちゃんがどんな台詞を返すのか...毎度ドキドキハラハラ、楽しませていただきました! (2019年3月29日 12時) (レス) id: 7b42043074 (このIDを非表示/違反報告)
えすこ。(プロフ) - 白浪美鎖@更新遅さん» カッコいいと思って頂けたのなら幸いです。無事完結まで漕ぎ着けられたのも白浪美鎖さんの応援あってこそです。お付き合い下さり本当にありがとうございました! (2019年3月22日 0時) (レス) id: f79f31091d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えすこ。 | 作成日時:2016年12月31日 22時

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