脳に酸素を回せ【ブルーロック】

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一難高校 対 松風黒王高校の一戦。

松風黒王高校は吉良涼介を擁している。
全国大会参加の候補枠筆頭校。


対する一難高校も決して弱い訳では無い。
激戦区で勝ち上がっていた学校。


しかし、2つの学校には大きな違いがあった。

松風黒王高校は吉良涼介を生かしている。
が、一難高校はオール･フォー･ワンを掲げる。


試合終盤。

吉良涼介はボールを奪取しゴールへと走る。
しかし一難高校は黙って負ける学校では無い。


ボールを奪えば果敢にゴールへと突っ込む。
一難の選手が1人ゴールへと迫っていく。



——————のだが。
味方からの声掛けに従ってボールをパスした。

味方はあろうことかそのボールを外した。



結果、ボールは容易く松風黒王に奪われる。
まるで外すのを予測していたかのように。



松風黒王の11人。
その中で1番目立たず、1番地味な選手。


彼は思った。

「吉良に意識が動く時点でもう駄目だよ」と。



気付かないうちに巧妙に張り巡らされた罠。
吉良だけを意識すれば上手に絡め取られる。



それに気付いても、それさえも利用してくる。


「俺に酸素を回せ。考えてやるから」

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