14. よくある光景 ページ14
雅「ちょっと!!にの!!トイレ行くから待っててって言ったのに、何で先に帰るんだよっ!!」
和「廊下あっちぃから待つとか無理無理」
雅「俺、わざわざ保健室まで戻ったんだぞ!!」
和「はいはい。ごめんなさいね」
雅「気持ちがこもってない!!」
3人で話してたら、ガラッ、と勢いよく開いたドア。
そして息を軽く切らし汗をかいた相葉くんが
こちらに来て、和とぎゃーぎゃー言い争いを始めた。
女の子からは黄色い声があちこちから聞こえる。
これはよくある光景だ。
雅「あー...あっつい!!」
和「走ってくるからだろ」
雅「にのが迷子になってないかな、って」
和「校内で迷子とか相葉さんくらいでしょ、笑」
雅「俺もならねぇよ!!」
「本当仲いいよなぁ...」
エマ「ね。二宮くんもいきいきしてる、笑」
和と相葉くんのこの仲の良さは
校内でも有名だ。
いや、それだけじゃない。
この学校では、6人のイケメンがいると有名だ。
俺の兄、翔にぃと潤にぃ。
保険医の智にぃと
相葉くんと和。
そして、なぜか俺。
確かに俺を含めた6人は仲がいい。
でも謎だ。俺がそのイケメン6人に含まれてるとか謎だ。
七不思議の1つだと思う。
こんな事を考えてら、またガラッ、とドアが開いた。
ふとそちらを向くと、なぜか智にぃの姿。
そしてまたあがる女の子の黄色い声。
智にぃが教室に来るとか珍しいな。
雅「お。大ちゃんだ」
智「あ、にのいたいた」
和「おじさん、どうしました?」
智「スマホ。保健室に忘れてたよ」
和「あ、忘れてた。ありがと」
智「んぉ。もうんな時間か。またね、にの、相葉ちゃん」
雅「大ちゃんまた放課後行くねー!!」
智「保健室は遊び場じゃねぇんだぞ、笑」
そんな事を言いながらふにゃ、と微笑んで、
白衣の裾をなびかせ、ポケットに手を突っ込んで去って行った智にぃ。
昼休み終わる10分前くらいに、
渡り廊下で、珈琲片手に煙草吸う智にぃの姿を
見るのもよくある光景だ。
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作者名：和希 | 作成日時：2018年6月25日 1時
