166話 安室side ページ37
次々とバーボンを飲む彼女の顔は段々と赤みが増す
「んぅー・・・」
机に突っ伏し始める
「飲み過ぎですよ」
沖矢昴が席を立ちソファにあった毛布を彼にかけた
「私、生きてて意味ありますかね」
ポツリ、彼女が誰に問いかける訳でもなく言った
「ありますよ」
と沖矢昴が言うと彼女はガタンと音を鳴らしながら席を立った
「何でそんなの分かるんですか!?記憶も無くて何も出来なくて、私は見ず知らずの人に頼りっきりで・・・っ」
私なんか生きてても迷惑なだけじゃないですか!!と怒鳴り、ぺたんと座り込み泣いた
「本当にそう思っているのですか」
自分でも驚く位に声が低く出る
「言いましたよね?僕たちは恋人同士だったと」
それなのに
「貴女はまた俺を置いて行くのか?」
「貴女は我々にとって無くてはならない存在ということです」
彼女は涙に濡れたその顔をあげる
「っ・・・本当に?」
縋るように聞いてくる
「はい。なんなら貴女を愛してることを行動に移してもいいんですよ」
「それはいい考えですね」
沖矢昴も乗ってくる
「えっ・・・?」
何も分かっていない彼女を僕は横抱きにしベッドルームまで運ぶ。沖矢昴もついて来た
優しくベッドに下ろした
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作成日時:2017年1月8日 23時