【USSS】腹ぺこ悪魔と甘々ケーキ

初回授業 ページ6

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坂田さんが出ていってからの食事は、皆黙りこくっちゃってすごく気まずかった。私は用意された物を早々に食べ終え、ダイニングルームを後にした。だって長時間悪魔と一緒にいたくないじゃん？早速朝から授業があるようで、メイドさんに案内されたのは自室とは別の、大きなテーブルと２人分の椅子、びっしりと本が並べられた本棚が壁際に並ぶ部屋だった。座ってSumさんが来るのを待つよう言われ、私はとりあえず大人しく椅子に腰かけた。日本人って言ってたけど、どんな人なんだろ。同じ人間だからって優しいとは限らない。

「あ、もう来てたんですね。お待たせしてすみませ〜ん」

ユルい口調と共に入室した、眼鏡と帽子がパッと目に入った男性は、優しそうだった。良かったコワモテじゃなくて。でも優しそうに見えても性格悪い人もいるから気をつけないと！

「今日から魔界で過ごせるように色々とサポートするSumです、お願いします！今日の午前はそうですね、この世界での人間の立ち位置を説明しましょうか」

どこだったかなーと本を漁りだしたSumさんを眺めながら、人間が魔界で元のように生活できるものなのか、不安になってきた。Sumさんがこれ読みながら聞いて下さいと渡された本は日本語で書かれていて、普通に読めた。魔界特有の言語ってないのかな？彼らと問題なく話せてるし。

「魔界での人間は３つに分類されます。僕は労働者(ワーカー)です。魔物というのは良くも悪くも欲望のままに生きているので、僕達みたいな理性が弱いんですよ。彼らがめんどくさがる仕事をさせられてるのが、魔物に連れ去られた人間の役割です」

それってパワハラにならないの？ブラック企業じゃん。私も何か仕事割り当てられるのかな？その割にはあんな豪華な部屋を与えられたり厚待遇な気がするけど。

「Aさんのような立場は番(ドール)と呼ばれています。人間も魔物も無い物ねだりで、角や羽がない人間に魔物は憧れがあるみたいです。自分の気に入った人間を傍において愛玩するのが番(ドール)なんです」

つまり私はキャバ嬢のような感じ？働くのも嫌だけど、悪魔のご機嫌取りもしんどいよ･･･。でも私はまだラッキーらしかった。

「魔物の中には歪んだ性癖持ちで番(ドール)に酷い扱いをする人もいます。４人も性癖あるにはありますが、命の危険に及ぶようなことはしない優しい方々なので安心して下さい！それに･･･もっと酷い立場の人間もいるんです」

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