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第5話 倉持洋一 ページ7

兄さんに「行ってきます」と告げて現在青道高校前。

見事に門が閉まってやがる。

飛び越えてやったけど。

個人的には疲れるし、一般常識的にやりたくはなかったんだよ。

でもね、亮介先輩との一方的に守りたい約束があったもんでね。

「マジで来たの?」

「来ますよ。ティー出しとやらもちゃんとググってきましたし…出てこなかったけど」

「…バカ?」

「英語以外はそれなりにできます」

亮介先輩は本当に来るとは思ってなかったらしく、私と目があった瞬間驚いていた。

いや、そういえば忘れてたけど元から来るつもりだったよ。

「亮さん!…て、あれ…マネージャー」

「時屋蒼生です」

「いや…なんでっつーか…?」

多分、亮介先輩の前だからなんだろうけど、倉持先輩が子犬にしか見えない。

おかしい、見た目ヤンキーが子犬だ。

「あっ!そういえば手!大丈夫か?」

「え?………ああ、手。大丈夫ですよ」

ほら、と言って手を見せる。

生憎、私は倒れるまで痩せ我慢するヒロイン体質ではないので無傷である。

フラグ立たなくて悪かったな。

「あ、ボールキャッチしたイケメンマネージャーって時屋のことだったの?」

「私そんなレッテル貼られちゃってるんですか。マジですか」

「ていうか時屋、あれ聞いたら?」

「???」

「あ、はい」

倉持先輩は、勝手に進んでいく話についていけないらしい。

おろおろと亮介先輩と私を交互に見ている。

「野球、楽しいですか?」

「???当たり前だろ」

「へー」

「なんでですか?」

「………えっ」

今度は地面と亮介先輩を交互に見て、言いにくそうに顔を赤くする倉持先輩。

「…尊敬する先輩と信頼できる仲間がいて、楽しくないわけないだろ」

小さく呟いた倉持先輩は相当恥ずかしかったらしく、ついにはしゃがんでしまった。

可愛いかよ。

「えぇ?倉持なんて言ったの?もっと大きい声で言わないと聞こえないよ???」

「そうですね。もう少し大きい声で言ってください。録音して食堂で流すんで」

「何このコンビ怖い」

亮介先輩と不思議な信頼関係ができた。

第6話 小湊亮介2→←第4話 時屋雄哉



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琥珀ねっと。 - あーちゃんさん» ありがとうございます!更新が遅いですが、気長にお付き合いいただけると嬉しいです。応援ありがとうございます。 (2019年4月13日 21時) (レス) id: a1b104d49d (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん - すごく面白いです!展開が楽しみ!!これからも頑張ってください!(*^^*) (2019年4月13日 13時) (レス) id: 8c4679311b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琥珀ねっと。 | 作成日時:2019年4月5日 5時

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