２７(万次郎目線) ページ33
『…変わったね』
Aがボソッと言ったその言葉にオレは思わず鼻で笑ってしまった。
オレが変わった？ハハ、当たり前だろ？オレはもう誰も失いたくねえんだよ特にお前だけは…
『…私、今の万次郎好きじゃない。』
万「…は」
そんな言葉Aの口から出たことが信じたくなくて、聞きたくなくて、気づけばオレの手はAの胸ぐらを掴んでいた。
違う。違う。オレはそんな言葉聞きたいんじゃない。
目の前のAは怯えた様子もなくただ目をまっすぐ見ていた。
万「それ、もう一回言ってみろよ」
ごめん、違うよジョーダン！って言ってほしい。万次郎の事嫌いじゃないって言ってほしい。でも、Aはそんな事言わない。
こんな時、周りが見えなくなったオレが求める言葉を言わないのがAで、オレはそんなAが好きなんだ。
間違ってる事には間違ってるって言ってくれて、どんな小さな事でも叱ってくれるAがいいんだ。
『あのさ当たり前のことなんだけど。万次郎に人間関係があるように、私にも人間関係っちゅーもんがあるの。お分かり？大切な人が居なくなる辛さを味わいたくないって気持ち、万次郎なら分かってくれると思ったんだけど…どうやらそうじゃないみたいだね。』
万「だからオレはAを…ッ」
『奪われないように縛り付ける？周り消す？アハハ、笑わせんな。オトすとか振り向かせるとか言ってたけど、いつまで経っても自分本位で考えてんなら終わりだね。別に反社やめろなんて私言ってないからね』
力が抜けたオレの手が離れると、Aはスタスタと階段を降りて行ってしまった。
暗い暗い階段にオレ一人が取り残される。
万「…ハハッ」
また怒らせてしまった。Aの顔を思い出すだけで口角が上がる。
Aに怒られて…それでオレの気分が良くなってる事に自分自身気付いていた。
オレの事いつだって真っ先に、一番に叱ってくれるのはAじゃなきゃダメだ。
怒ってるAも可愛かった。
何度やっても、オレの事叱ってくれる？
オレ、ここに来てからAが時々辛そうにしてんの知ってるけど知らないフリして、Aに彼氏が居るのだって知ってるけど知らないフリした。
…オレがAの事で知らない事なんて無いに決まってんじゃん
万「Aはまだオレに彼氏の存在バレてないって思ってんだろうな…ハハ、かわいー…
あ゛ー…とりあえずそろそろAをわざと怒らせんのやめるか」
蘭「ひ〜首領こわ〜い」
万「！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1235人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
al8056(プロフ) - ほんとこれは、迷惑極まりないですよね…社会人(？)いや、大人としてルール守って欲しい騒動ですよね… (2022年2月21日 3時) (
レス) @page1 id: f13cfc1e4e (このIDを非表示/違反報告)
湊 - 彼氏に名前ってつけないんですか？もしつけるなら、蓮とか樹とか零とかはどうですか？ (2022年2月6日 19時) (レス) @page30 id: a05b0687be (このIDを非表示/違反報告)
鈴華 - か、彼氏ぃい！！！えっ、可哀想ｯｯｯ！！！ (2022年1月17日 18時) (レス) @page30 id: a63dbea87c (このIDを非表示/違反報告)
❄Snow moon🌙 - この小説面白かったです！！私的には、��番がみたいです！！ (2021年11月6日 19時) (レス) @page16 id: 844d47e37e (このIDを非表示/違反報告)
菜結(プロフ) - 皆さんコメントありがとうございます！嬉しいです(;_;)(;_;)彼氏とどうやって別れさせるかめちゃくちゃ悩んでます😹がんばります…！ (2021年10月23日 22時) (レス) id: 0510ed3b52 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：菜結 | 作成日時：2021年9月29日 21時
