修行そのいち。呪詛返し-撃- ページ14
「ブェックション!!」
おっさん顔負けのクシャミが響き渡る。私はずずっと鼻をすすった。
明日から本格的にビシバシ行くぞい!と張り切るジジィ。今日以上に本格的とか、死ぬかもしれない。
気付けば夕方。楽しみにしているアニメの時間だ。
リモコンでチャンネルを回せば、丁度オープニングだった。
ポップなオープニングテーマと共に始まった、魔法少女まりな☆マギカ。通称まりマギ。
その可愛らしい絵柄とは裏腹に、結構ダークな展開がクラスで人気。修羅場回とアクションシーンの作画が神ってる。とあっちゃんが絶賛するこのアニメ。
主人公のまりなが、変なウサギもどきと契約し魔法少女となって戦う物語なのだが…。
「魔法とかだったらかっこいいのになぁー」
ぽそりと独り言をつぶやいた。
魔法や魔術。と聞くとなんか格好いいイメージだが、呪術とか霊術…ってなると胡散臭いイメージしかない。
ウサギもどきが現れて、僕と契約して魔法少女になってよ!とか言ってくんないかな。
「A…」
そんな妄想に浸っていた私を呼んだのは、ヘンテコ男だった。
そちらに視線を向ければ、ホコホコと湯気を立てるマグカップ片手に眉を下げるヘンテコ男。
私の場合は
ある日現れた変なカエルのクリーチャーが
俺と契約してジャーマンポテトになってくれよ!って言ってきた。
の方が現実的に近い。
「さっきはゴメンな…。Aの為を思ってさ」
私の為を思うなら、まずジジィの暴走を止めろ。そう思いを込めて、鼻をわざとらしくすすってやった。そんな私にヘンテコ男が手渡してきたのはマグカップ。
ホコホコ湯気を立てていたのは生姜湯だった。
「ほら生姜湯。少しは暖まると思ってよ」
「…ありがと」
一応お礼と共にそれを受け取ってひと口。
ほんのりと生姜の味が口内へ広がる。
「…そう言えば。ジジィに聞いたの?」
「え?」
「ドウマノの事よ」
私がそう言えば、ヘンテコ男はあー。と頬を掻きつつ答える。
どうやら切り込んでみたものの、その真相は明らかになっていないらしい。
「途中でジョジョ立ちしたお前が現れるからよー」
え?私のせいですか?
どうやら話の腰を折ったのは私らしい。あの時は頭が逝っていたのでしょうがない。
素直にごめんと謝れば、ヘンテコ男は目を丸くして驚いていた。
「なんだ。今日はやけに素直だな」
「煩いわね!私はいつも素直よ!」
「ハハッそうだったな!わりぃ!」
へらりと笑った男を尻目に、私は生姜湯をひと口含む。
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八神はやて - ジョジョが入っている! (2018年6月29日 18時) (レス) id: 9488902e63 (このIDを非表示/違反報告)
シロ - 絵が素敵です!ずーーっとm思わず見とれてしまうほど・・・ (2016年2月26日 21時) (レス) id: 818f8c7f60 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - こたつさん» こたつさん!こんばんわ^^*お祝いのお言葉ありがとうございます(*´ω`*)続編も頑張って更新するのでよろしくお願い致しますm(_ _)m (2015年11月8日 2時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - こんばんは!出遅れてしまいました…続編おめでとうございます!またまた仕事が早いですね!これからも頑張ってください! (2015年11月8日 0時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - すうな@不登校になりたいロリショタコンですさん» すうなさん!こんばんわー!ホラー苦手なのですねっ(><)実は私も、ホラーが苦手だったりしますw漫画のホラー系は平気ですが、実写映画は見れません←続きを楽しみにしてくださって有り難うございます!今続編製作中です^^*これからもよろしくお願いします! (2015年11月6日 1時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぼん | 作成日時:2015年10月11日 3時