修行そのいち。呪詛返し-撃- ページ15
「まぁ、」
ヘンテコ男が声を上げる。ふとそちらに視線を向けた。
「爺さんは、ドウマノについて話すつもりだったみてぇだし。今度また聞いてみるけどよ」
「そう…。」
「お前はお前で頑張れよ!」
他人事だと思って!と睨みつければ、ヘンテコ男はやっぱりヘラヘラ笑ってた。
くっそ。ヘラヘラしやがって。私が修行してめっちゃ強くなったら、まず先にお前を成仏させてやるからな!!と念を送ってやった。
どんどんポテトに近づく私……。
こうなったら、とりあえずあの呪詛返し改!みたいな技だけ習得してやる。
あれだけ覚えれば、バイオハザード位なんとかなりそうだし。
何よりヘンテコ男の護衛が要らなくなる。
そう思いつつ、ヘンテコ男を見ながらニヤリと笑った。
「なんだよ……その顔。」
「別に?」
私はそう返すと共に、テレビに視線を向けた。
…………………………………………………………………………
「やはり、そういうことじゃったのか」
「ええ。私の調査によるところの話ですが」
その頃。黎明は自室にて険しい顔つきをより一層険しくさせていた。
その黎明の前には、文官の出で立ちに眼鏡を掛けた若い男。インテリジェンスな雰囲気を醸し出すその男は黎明の式神。十二天将、大裳。
「ドウマは"自ら予言をした通り"復活を果たした…。」
「………」
「ドウマの息吹は確かに感じ取れました。だかしかし、その正体が依然掴めぬままです。」
「大裳。お主の能力を持ってしても掴めぬか」
「……難しいですね。息吹は確に感じ取れる。しかし、それだけなのです。」
大裳の報告に、黎明は眉間のシワをさらに刻む。
「ドウマの目的は、……Aか?」
「ええ。残念ながら奴の目的はAさんでしょう。完全復活するためには彼女が必要不可欠なはず。」
大裳はクイッと眼鏡の位置を直すと、黎明に向かって更なる発言を繰り出した。
「ドウマは必ずや仕掛けてきます。いや、もう他者を使って仕掛けてきていますね。黎明さんが仰っておられた双子の霊能者。彼らもドウマに利用されている可能性が高いと見ます。とにかく警戒してください。私たち十二天将はいつでも力をお貸しします。」
ドウマに討たれた、かつての主の為にも。
大裳はそれだけを告げ、すぅっと消えてゆく。
「急がねば、なるまいな…」
後に残った黎明は、深くため息をつくのだった。
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八神はやて - ジョジョが入っている! (2018年6月29日 18時) (レス) id: 9488902e63 (このIDを非表示/違反報告)
シロ - 絵が素敵です!ずーーっとm思わず見とれてしまうほど・・・ (2016年2月26日 21時) (レス) id: 818f8c7f60 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - こたつさん» こたつさん!こんばんわ^^*お祝いのお言葉ありがとうございます(*´ω`*)続編も頑張って更新するのでよろしくお願い致しますm(_ _)m (2015年11月8日 2時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - こんばんは!出遅れてしまいました…続編おめでとうございます!またまた仕事が早いですね!これからも頑張ってください! (2015年11月8日 0時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - すうな@不登校になりたいロリショタコンですさん» すうなさん!こんばんわー!ホラー苦手なのですねっ(><)実は私も、ホラーが苦手だったりしますw漫画のホラー系は平気ですが、実写映画は見れません←続きを楽しみにしてくださって有り難うございます!今続編製作中です^^*これからもよろしくお願いします! (2015年11月6日 1時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぼん | 作成日時:2015年10月11日 3時