【ノルソル過去編】善良な悪人達の話 ページ42
「…ノルカ、ノルカ」
「……う」
肩をゆすられ、ノルカは重い瞼を開いた。
ぼんやりとした視界が徐々に晴れてゆく。
ラビィの看病をしたまま、眠ってしまった彼を起こしたソルカの顔がハッキリと彼の瞳に映った。
「……寝ちまってたのか……。ラビィは？」
「…ほんの少しだけど、解熱に効果があった薬草を見つけられたよ。熱が下がったからぐっすり眠れてると思う」
ソルカの安堵を浮かべた瞳がラビィを見つめていた。穏やかに眠るラビィの体調は確かに良くなっているように見える。
「良かった……。じゃあこれで良くなるんだな」
「いや、」
ノルカの質問に、ソルカの瞳が再び悲しげに伏せられる。
「定期的に投与しないと効果を得られないんだ。その為にはもっと量がいるんだよ」
「なら薬草を買い付けに」
その時だった。カタンと外で物音がした。バッとその物音に振り向いたノルカがしばらくして立ち上がる。
ガラッと勢いよく引き戸を引けば、そこに立っていたのはラビィがいつも遊んでいる近所の子供たちのうちの一人だった。
「な、」
「ご、ごめんなさい。朝早くに……。かあちゃんが、移るといけないからって叱るからお見舞いに来れなくて……。この時間なら母ちゃんも寝てるし、その」
ノルカの威圧にモジモジと口籠もった子供に、ノルカはごめんな。と一声謝ると視線を合わせる様に膝をつく。
「ラビィは、元気になった？」
「……まだ熱が下がんねぇんだ。」
「そっか、……あのね」
子供がそこまで言って口篭る。何か言いたげにあの、その。を繰り返していた。
「なんだ？どーした？」
「あのね、そのね。……ラビィが具合悪くなったの……ごめんなさい！俺達の、せいかもしれないんだ！！」
子供の言葉に、ノルカは目を見開いた。
ハッとして、どういう事だと問い詰めれば子供は恐る恐る話し出したのだ。
「お、俺達ひみつ、基地をつくったんだ……」
それは、ラビィの具合が悪くなったその日の事。
その日は秘密基地に菓子などを持ち寄ってパーティをする予定だったという。
秘密基地の場所に着くと、その秘密基地の隣に見慣れぬ粗末なテントがあった。
ラビィを含めた子供達は好奇心に負けそのテントの住人を確かめようと中を覗いたらしい。
そこに居たのは、フードを深く被った男か女かも分からない人物。
ラビィ達は最初こそ気味悪がっていたものの、その人物が披露し始めた人形劇に次第に警戒を解いたのだ。
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story101(プロフ) - はい！ぼんさんの作品、正座待機でお待ちしております。 (2016年12月25日 22時) (
レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - story101さん» こんばんわ！お久しぶりです^^*更新停滞申し訳ございません(><)ふぉお！そう言って頂けると喜びの舞を披露しちゃいますよ！！←怖い有難うございます！これからもよろしくお願いします(｡_｡*) (2016年12月25日 22時) (レス) id: c56038631b (このIDを非表示/違反報告)
story101(プロフ) - こんばんはまっくろワッサンです。私エンマ大王。特、にぼんさんの作品のエンマ大王の大ファンです。面白いのひと言に尽きるというか (2016年12月25日 21時) (レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - ぼんさん» いえいえ、それほどでも(照)(((はい！もちろんです！応援してます！！ (2016年10月29日 0時) (レス) id: a285e02c29 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - こたつさん» こんばんわ！おおっ！流石こたつさん^^*仕事が早いでウィス･:*+.(( °ω° ))/.:+読み返して下さってありがとうございますー！これからも頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2016年10月28日 1時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
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