【ノルソル過去編】善良な悪人達の話 ページ41
「……僕は」
ソルカはそう言って一呼吸置くと再び口を開く。
「僕は賛成だよ。ノルカがそう言うなら止めたりしない。……ラビィと二人はちょっと寂しいけど……でも」
「？何言ってるっしょ」
「……え？」
遮られた言葉に、ソルカが顔をあげればノルカは怪訝そうに眉を寄せていた。
ソルカが何かまずいことを言ってしまったのか？と考えていれば、そんな彼にノルカがプッと吹き出したのだ。
「誰が一人で行くって言った？……ソルカもラビィも三人で行きてぇんだよ俺はさ！」
「！」
ノルカはそう言って申請書をトントンと指さして見せる。そこにはノルカの他にソルカとラビィの名前もあった。
目を丸くするソルカにノルカはニンマリと笑って見せる。
「なぁソルカ。ここまで来たんだ。一緒に行こうぜ！！」
「……ふふっ、その話。ノルっしょ！」
「は？俺の口癖取るなし！！……んじゃ決まりだな！申請書はきっちり3人分だしとくっしょ！！」
地球という新たな環境の中。
新たに見つけた彼らの目標だった。
その目標を胸にこれからも、穏やかにそして恙無く……
この時が永遠に続くと、彼らは信じていたのだ。
そう。それは突如として崩される。
「おい！！どうだ！？」
「ダメだよ。熱が下がらない……」
それは曇天の空が泣き出した雨の日だった。
それは次第に激しさを増し、ざぁざぁとトタンを叩いて煩く響く。
ずぶ濡れで帰ってきたノルカは、体も拭かずにソルカへ駆け寄った。
ソルカは眉を寄せ、儚げに伏せた瞳を傍らに移す。
そこには顔を真っ赤にし、ゼェゼェと苦しそうに呼吸を繰り返す横たわったラビィの姿があった。
ラビィの具合が悪くなったのは、数日前。
帰ってきたラビィの様子がおかしい事に二人は気づいた。
それからはあっという間で、短時間の内に体温は高熱へと変貌を遂げる。
「お医者様は？」
「……ッダメだ。医者の妖術は、こっちの妖にしか対応できねぇんだと！！」
それから。ソルカは様々な薬草で治療を試みたが一向に良くはならず
ノルカは手当り次第回復妖術を得意とする医者を訪ねたが、他種族であるラビィの遺伝子に作用する妖術を使える者は見つからない。
「とりあえず、調合を変えてみるよ。……これ以上高熱が続くと危ない」
ソルカはそう言うと、薬事棚から数種類の薬草を取り出した。
ゴリ、ゴリ……という薬草を石弾く音を聞きながらノルカはラビィの汗を拭ってやった。
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story101(プロフ) - はい！ぼんさんの作品、正座待機でお待ちしております。 (2016年12月25日 22時) (
レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - story101さん» こんばんわ！お久しぶりです^^*更新停滞申し訳ございません(><)ふぉお！そう言って頂けると喜びの舞を披露しちゃいますよ！！←怖い有難うございます！これからもよろしくお願いします(｡_｡*) (2016年12月25日 22時) (レス) id: c56038631b (このIDを非表示/違反報告)
story101(プロフ) - こんばんはまっくろワッサンです。私エンマ大王。特、にぼんさんの作品のエンマ大王の大ファンです。面白いのひと言に尽きるというか (2016年12月25日 21時) (レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - ぼんさん» いえいえ、それほどでも(照)(((はい！もちろんです！応援してます！！ (2016年10月29日 0時) (レス) id: a285e02c29 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - こたつさん» こんばんわ！おおっ！流石こたつさん^^*仕事が早いでウィス･:*+.(( °ω° ))/.:+読み返して下さってありがとうございますー！これからも頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2016年10月28日 1時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
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