【ノルソル過去編】善良な悪人達の話※グロ注意 ページ28
ノルカに取り巻くのは熱風。それは、周囲に火傷を追わせる程の威力だった。
しかし、驚いたことに近くにいたソルカには傷一つ付けていない。
ソルカを押さえつけていた軍人のみ、焼かれた肌の激痛にのたまわっていた。
オキナは咄嗟に距離を置く。
ノルカに腕を掴まれていた軍人は、まるで内部から高熱に溶かされているかのようにゴボゴボと音を立てて崩れ始めた。
皮膚や骨は溶けだしボダボタと高温の液体と化す。
それは紛れもなくオキナの目の前で起こっていることだった。
どちゃ、どちゃ。と嫌な音を立てて地面に落ちた軍人はあるべき形など微塵も残してはおらず、まるでマグマのようにコポポ…と気泡を伴っていた。
立ち込める異臭と、その惨たらしい惨状に。先程まで残忍な行為を行っていた他の軍人達は震え上がり、中には嘔吐する者まで出始める。
「な、なァ……あ！？」
オキナは目を見開き、言葉になってない声をあげる。
惨たらしい姿になった軍人を、表情ひとつ変えずに冷徹な瞳で見下ろしていたノルカがすぅっとオキナに視線を移したのだ。
オキナの全身を刺したのは、凄まじい妖力を伴った殺気。
ギラギラと金色に光るノルカの双眸は、蛙を捕らえて離さない蛇の眼差しそのものだった。
自分より小さく、幼い筈のノルカ。先程まで非力だったはずのその存在にオキナは恐怖する。
「……まさか、妖力開花。したのか……！？」
オキナが呟いた妖力開花。
その単語は、妖が自身の力と能力を開放する事を指す。
妖力開花を行えるのは、生まれつき妖力がずば抜けて高いものに限られ稀だとされている。
その妖力開花を行うには、妖力が高い者でもそれなりに修行し無ければならない為。高等な妖術使いの中でもほんのひと握りの者にしか訪れない事象なのだ。
その妖力開花が目の前のノルカに訪れた。
しかもそのリミッターを外したのは、紛れもない彼自身の憤怒。
それは精鋭集団である国軍ですら、死を覚悟しなければならない事を意味するのだ。
「……ク、ククッ！！ガッハッハッ！！鬼神と呼ばれたこのワシを戦かせるとは！惜しい！実に惜しいぞノルカ！！お前の……」
「グダグダと、うるせぇっしょ」
オキナの言葉はボソリと吐き出されたノルカの呟きに遮られる。呆気に取られたオキナを嗤うかのようにノルカの口角が上がった。
「テメェら全員。骨も残さず殺してやる」
ノルカの体に纏われたのは、生き物のように蠢く灼熱の炎だった。
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story101(プロフ) - はい！ぼんさんの作品、正座待機でお待ちしております。 (2016年12月25日 22時) (
レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - story101さん» こんばんわ！お久しぶりです^^*更新停滞申し訳ございません(><)ふぉお！そう言って頂けると喜びの舞を披露しちゃいますよ！！←怖い有難うございます！これからもよろしくお願いします(｡_｡*) (2016年12月25日 22時) (レス) id: c56038631b (このIDを非表示/違反報告)
story101(プロフ) - こんばんはまっくろワッサンです。私エンマ大王。特、にぼんさんの作品のエンマ大王の大ファンです。面白いのひと言に尽きるというか (2016年12月25日 21時) (レス) id: 8b873bc734 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - ぼんさん» いえいえ、それほどでも(照)(((はい！もちろんです！応援してます！！ (2016年10月29日 0時) (レス) id: a285e02c29 (このIDを非表示/違反報告)
ぼん(プロフ) - こたつさん» こんばんわ！おおっ！流石こたつさん^^*仕事が早いでウィス･:*+.(( °ω° ))/.:+読み返して下さってありがとうございますー！これからも頑張りますのでよろしくお願いしますm(_ _)m (2016年10月28日 1時) (レス) id: 5b2ccc4cc0 (このIDを非表示/違反報告)
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