愛して下さい。 ページ21
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
時間が、一瞬止まったかのように思えた。
『姫』
彼女は、俯いて泣いた。
その涙は、絶えず流れていた。
『姫様』
そんな彼女に、小さく語りかける。
『お返事....は、』
彼だって、決して余裕なんて無いから
彼女から出てくる言葉に恐れるのだ。
『え＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿』
＿＿＿＿＿＿が、次の瞬間、
「ジャーファルッ......」
握られた手を解いて、
その腕を彼の首へ回し、身体を寄せた。
『あ......、の、....ひめ』
「ジャーファルッ.....＿＿＿＿＿＿＿＿」
震えるその、彼女の愛しい声が、
「＿＿＿＿＿＿ありがと、.....う」
今、確かに
”ありがとう”、と。
「ありがとうッ......、」
嬉しい声が、並んだ。
「喜んで....っ....、お引き受け致します」
顔を上げて、彼を見詰める瞳は、
輝かしくも、嬉しさに満ちた様子で、
「私も貴方と...、一緒になりたいと思っています」
なんて、愛しいのでしょうか。
『そ......、れは...』
「ジャーファル....」
彼女は、なんて気品溢れる女性だろうか。
「いいえ、ジャーファル様、」
彼女は、彼から一度身を引き、
貴族にでも挨拶をするかのように
「貴方のお言葉は....大変....嬉しく思います」
優雅に、可憐に、
長いスカートを抓んで、足を引いて、
「私からも.....、是非、お願い致します」
浅く、頭を下げて言いました。
「どうか....、どうか、」
美しいその姿は、
立ち尽くす彼を魅了する。
「私を.....お嫁に貰って下さいな」
彼女の表情は、
凛とした眼差しに加えて、
見目麗しい。
「どうか、こんな私を......」
彼は、泣きそうになった。
「......愛して....下さい」
瞳が、宝石のように煌いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 163人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美波(プロフ) - 藤さんが書かれる作品どれも大好きです！ (2018年8月31日 3時) (
レス) id: c5c29d712e (このIDを非表示/違反報告)
藤(プロフ) - ぱふぃさん» ありがとうございます！これからも応援よろしくです（*＾＾*） (2017年9月8日 16時) (レス) id: 23a9472844 (このIDを非表示/違反報告)
ぱふぃ(プロフ) - 更新待ちわびていました！大好きなシリーズです。無理せず、これからも更新頑張ってください(●´ω｀●) (2017年3月29日 21時) (レス) id: 218c9ce832 (このIDを非表示/違反報告)
藤(プロフ) - 聖菜さん» 遅くなってすいませんでした！！これからもよろしくです！ (2017年2月25日 11時) (レス) id: 23a9472844 (このIDを非表示/違反報告)
聖菜(プロフ) - 更新待ってました！！！！！！！！！これからも頑張ってください！！楽しみにしてます！ (2017年2月21日 0時) (レス) id: face21115d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藤
| 作成日時：2014年4月27日 18時
