そっくりな、 ページ16
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ジャーファルの官服を、
あるだけの小さな力で握った。
その手は小さく、幼く、
ぷっくりとして、柔らかそうな。
『ふふ、見つけた』
ジャーファルを見上げるその少女は、
どれほど愛らしかっただろうか。
『アリシア』
綺麗な金茶の瞳。
「おとうさま、どうしてここにいるのですか？」
『はて、どうしてでしょう』
寄り縋る娘を抱き上げて、
愛おしそうにその子を見つめる。
「いまシャルルカンさまとあそんでいたのです」
『そのようですねえ』
「シャルルカンさまは、とってもおやさしいです」
『だそうですよシャルルカン』
『とーぜんっスよー！！ナハハハ！！』
身振り手振りを大きく表現して話す。
ジャーファルは、それを真っ直ぐ聞いてあげた。
「おとうさま、おしごとは？」
『ああ、そうでしたそうでした』
うっかり仕事の事を忘れてしまうほどである。
「わたしもおてつだいしたいです」
『貴女にはまだ早いですよ』
「できますっ」
『どうかな』
「........」
すると、
『おや、そんなに頬を膨らませて』
少々、少女はご立腹のよう。
ジャーファルは、それがまた可笑しくて、
可愛くて、笑った。
『あーあ、アリシア姫が怒っちゃったっスよ』
『なんて可愛らしいんでしょうね』
『.....ほんっと親バカですよねー』
『何とでも言って下さい』
その膨れた頬を突くと、
余計にアリシアはむくれた。
『そんなに怒らないで下さいな』
「....おてつだいします」
余程意地が堅い様で、
ジャーファルは何かを思って笑った。
『片意地なところは、Aにそっくりですね』
と。
「む、どうしてわらうのですか」
『いいえ、別に何もありません』
「うそをつかないでください！」
『ふふふ』
どこまでも、
彼女に似ていると思った彼だ。
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美波(プロフ) - 藤さんが書かれる作品どれも大好きです！ (2018年8月31日 3時) (
レス) id: c5c29d712e (このIDを非表示/違反報告)
藤(プロフ) - ぱふぃさん» ありがとうございます！これからも応援よろしくです（*＾＾*） (2017年9月8日 16時) (レス) id: 23a9472844 (このIDを非表示/違反報告)
ぱふぃ(プロフ) - 更新待ちわびていました！大好きなシリーズです。無理せず、これからも更新頑張ってください(●´ω｀●) (2017年3月29日 21時) (レス) id: 218c9ce832 (このIDを非表示/違反報告)
藤(プロフ) - 聖菜さん» 遅くなってすいませんでした！！これからもよろしくです！ (2017年2月25日 11時) (レス) id: 23a9472844 (このIDを非表示/違反報告)
聖菜(プロフ) - 更新待ってました！！！！！！！！！これからも頑張ってください！！楽しみにしてます！ (2017年2月21日 0時) (レス) id: face21115d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤
| 作成日時：2014年4月27日 18時
