死闘の幕２ ページ9
「何…これッ！」
ダメージ判定があるみたいだ。
体に、力が…入らない。
―悪魔の巨剣が、私と軍の８人に突きたてられた。
大きく腹部にダメージ痕が表示され、冷たい手が撫でる様な感覚が全身を駆け巡る。
そして…私のＨＰバーが紅く染まった。
剣は私をなぎ払おうとするけど、どうにか一回転して着地する。
頭上をアバターが投げ飛ばされ、地面に叩き付けられる。
―コーバッツのＨＰバーが、消滅している…！
かしゃん！と囁かな破砕音を響かせて、コーバッツのアバターが消えた。
…そんな。
こんなにも、呆気ないなんて。
私は半ば放心して、逃げ惑う他の隊員と自分の紅いＨＰバーを見た。
あと数ドットで私は死ぬ。
コーバッツと同じく呆気ない最期で。
「だめ…だめよ…もう…。だめ―――ッ！！」
アスナが絶叫と共に、グリームアイズに突っ込んでいった。
「アスナッ！」
キリトも抜剣してアスナの後を追う。
クライン達も追随してくる。
アスナの捨て身の一撃が悪魔にヒットした。
でも、ＨＰはろくに減ってない。
斬馬刀を避けきれなかったアスナは地面に倒れる。
「アスナ――ッ！」
キリトがギリギリのタイミングで攻撃を防いだ。
…そうだ、まだ戦いは終わっていない。
私は、こんなところで…死ねないッ！！
ストレージを高速操作。
ＰＯＴを使用してＨＰを回復させる。
ＨＰバーが黄色くなると、長剣を握り直した。
―お願い、みんなを…私を助けてね。
キリトが一人で防いでいる所に全速で駆ける。
剣を中段に構え、《バーチカル・スクエア》！！
悪魔のＨＰバーが減った。
「ごめん、キリト。…どうする！？」
防御に徹するけど、時々掠める刃でＨＰが削られていく。
私もキリトもスキル構成がタンクじゃないから、このままでは支えきれない…！
「ぐっ！」
敵の一撃がキリトの身体を捉え、ＨＰバーが大幅に減った。
「…A！アスナ！クライン！１０秒だけ耐えてくれ！」
「突っ込む気？駄目、ユニークスキルも持ってないあんたじゃ一瞬で…！」
キリトは隣で防御を続ける私に、目で訴えた。
――大丈夫だ。A…頼む。
特にテレパシーをした訳じゃない。
でも、私は――片頬で笑い、頷いた。
――耐えるよ、何十秒でも。
キリトを信じてる。
キリトも私に頷き返す。
私は剣に力を込め、《防御》を《攻撃》に変化させた。
アスナも私に加勢する。
私達は同時にソードスキルを叩き付けた。
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作者 - パスワードを忘れて編集できなくなった作者です！注意書き(ネタバレ込)を失礼します。この作品は最終的にキリトくんと夢主は友情、最高の相棒エンドとなり、主人公とキリトくんは恋愛的には結ばれません。ご了承できる方のみこの先もお楽しみください！ (2022年12月4日 21時) (
レス) id: e3bb314ceb (このIDを非表示/違反報告)
作者：ユキ - ↓ミスタッチしました。すみません！ 《旋風４》のコメント欄にて、続編企画のリクエストなど常時受付中でございます！ (2017年4月19日 20時) (レス) id: 18dde9c14f (このIDを非表示/違反報告)
作者：ユキ - 《旋風４ (2017年4月19日 20時) (レス) id: 18dde9c14f (このIDを非表示/違反報告)
作者：ユキ - この度、《夕闇の旋風》が完結いたしました！読者の皆さん、ありがとうございました！ (2017年4月19日 20時) (レス) id: 18dde9c14f (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 多分、外れたと思います！しぇるふぃあ。さん、ご指摘ありがとうございましたm(_ _)m (2016年10月30日 2時) (レス) id: 18dde9c14f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキ | 作成日時：2016年6月29日 22時
