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佰拾捌. 確認 ページ9

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手袋を外し、被っていた帽子と鬘を外す。


まあ、自分の髪は多少ボサボサになってしまったが。






そんな僕を驚いたように見つめているのは、太宰くんだ。







「おかえりと言ってはくれないの、太宰くん」


太「…本当に、Aかい」

「この顔を見ても?仕方ないな…」






僕は彼の隣に移動して、そっと顔を近づける。






「…確認する?太宰くん」

太「ああ、」






僕の頬に、手が触れる。

…ひどく冷たい手だ。




優しく頬を撫でられたかと思うと、額同士がコツンと触れる。







「…ちゃんと、僕でしょ?」

太「おかえり、Aくん」


「ただいま、わっ」






急に、勢いよく抱き締められる。

その感覚が苦しくもあり、何だか嬉しくもある。






「…苦しいよ、太宰くん」


太「今まで一体何処に行ってたんだい」

「…そもそも僕、白鯨に残ってないもの」






僕は彼に抱き締められながら、そっと呟く。






太「やはりそうか…」

「…彼らからは何と?」

太「君は自らの意思で執務室に戻ったと聞いたよ」


「まあ、そう伝えたからね。その後すぐに、僕は脱出したよ。
…パラシュートは使わなかったし【細雪】で自分を隠したから、偽装は完璧だったと思うけど」






くすくす笑うと、彼は溜息をつく。

…まあ、一応心配はかけたのだろう。






「心配してくれたんだね、太宰くん」

太「当たり前だろう?そんなこと」





優しく、唇が重ねられる。

壊れ物を扱うような、そんな感じがしてくすぐったい。






「…太宰くん、泣いてるの」


太「さあ、何のことかな」

「…じゃあ、そういうことにしておくよ」





そう言いながら僕を見る彼の表情は、至って穏やかだった。






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ブラッド&サンド【切なさが止まらない】

オリンピック【待ち焦がれた再会】


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作品ジャンル:アニメ
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シェエラ(プロフ) - いつも楽しく、続きを楽しみに読んでます。ありがとうございます。 (2017年1月31日 20時) (レス) id: 1ac12c7cb6 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - すごい、面白いです!!!!続きが気になって仕方ありません!!!更新頑張ってください!! (2017年1月30日 1時) (レス) id: 6d1c031c5c (このIDを非表示/違反報告)
春海。・:+°(プロフ) - シェエラさん» 主くんが子どもみたいに見えるように意識しました…!笑 そう感じていただけたなら幸いです!(意味深) (2017年1月5日 13時) (レス) id: 324ed245b3 (このIDを非表示/違反報告)
シェエラ(プロフ) - 主がかわいく思えるます。なんとなくですが、ちょこんと座ってる感じがして。エドガーさんの小説を読んでる主が本当の主の姿なのかなぁって思いました。 (2017年1月5日 8時) (レス) id: e4ad18c1a6 (このIDを非表示/違反報告)
春海。・:+°(プロフ) - SEAN◎さん» う、美しい…?!なんと勿体ないお言葉……ありがとうございます…!エドガーさんが愛おしく思える今日この頃です…笑 更新がんばりますー! (2017年1月4日 23時) (レス) id: 324ed245b3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:春海。・:+° | 作成日時:2016年12月28日 19時

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