捌拾陸. 二人の約束 ページ7
.
【敦 視点】
ル「…本当に、やるのね」
いつの間にか、狭い部屋が異能力空間に変わっていた。
そんな時、目の前にあの大きなアンが現れ、僕は思わず目を瞑る。
だが、僕の体は拘束されず、腕に何かを持たされる。
ル「…パラシュートよ。万一逃げる時のために1つ隠しておいたの。
白いドアをモビーディックの外壁に繋げたわ」
敦「いいの?僕を逃がしたら、君はギルドから…わっ」
後ろから、アンに押される。
…もしかして、後押ししてくれているのだろうか。
ル「一人ぼっちは最初からですもの。それにこの部屋にいる限り、わたしは安全よ」
パラシュートを持った僕の腕に、Qの人形が乗せられる。
ル「それと、…この手紙、無事に地上に辿り着けたら読むといいわ」
そう言って彼女はポケットから黒い封筒を取り出すと、それを僕の服のポケットに多少雑に突っ込む。
その瞬間、白いドアがゆっくりと音を立てて開く。
敦「ねえ、君は本当に大丈夫なの?確かにこの部屋の中なら君は無敵だ。
でもそれって、この部屋から永遠に出られないってことじゃ…」
ル「…察しの悪い人ね。ちょっとした口実よ」
彼女が、ふっと笑う。
ル「生きて。そしていつか、わたしをここから救い出して。待ってるから。」
敦「っわかった」
僕は意を決して、そのドアから飛び降りた。
.
724人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Rain(プロフ) - 突然すいません!この作品が、とても面白くて好きです!続編楽しみにしてます! (2016年12月27日 22時) (レス) id: 5eaacd6e9b (このIDを非表示/違反報告)
シェエラ(プロフ) - いつも楽しく読まさせていただいています。続編楽しみにしています。 (2016年12月27日 19時) (レス) id: e4ad18c1a6 (このIDを非表示/違反報告)
yukka_setuna_syota(プロフ) - 続編楽しみです!!!これからも頑張ってください!! (2016年12月27日 15時) (レス) id: 7eb3008315 (このIDを非表示/違反報告)
Chikaのほい(((プロフ) - おぉぉ!続きが凄く楽しみです!更新頑張ってください! (2016年12月27日 14時) (レス) id: f4f8a58d61 (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - 第二期、終わってしまいましたね…私も第二期のOP、ED共にお気に入りだったので、最終回の入れ方に鳥肌がたちました!深夜にTVの前で発狂してましたw第三期フラグが完全に立ちまくってたので、原作のストックがたまるのを今か今かと待ってます…更新頑張ってください! (2016年12月23日 0時) (レス) id: 1eec9432d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:春海。・:+° | 作成日時:2016年12月3日 15時