睡眠時間が欲しい ページ25
教室に向かう。タイミング的に昼休みなので廊下に人が多い。すれ違う人達がチラチラ見てくるが、なんか変なものでもついてるのか私に?
「ほら、あの人が噂の……」
「昼から登校なんてサボりじゃん、やっぱり不良かもって噂は本当なんじゃ……」
私に対して言ってるのかそれは。痛いほど視線が刺さるし声もでかいし……隠す気ある?
それより噂ってなんですか(大声)
まぁいいや、と教室に入るといっせいにみんながこっちを見る。席に向かえばと机の上に何かある。紙?
『なんこれ』
置いてあったのは可愛らしい便箋、お手紙だろうか。中を見ると丸い文字で「放課後、体育館裏まで来てください。待ってます。」だなんて書いてある。
『……だる』
グッシャ
面倒い予感がした。私には絶対王幸村に逆らえない立場なので部活へ行かなければならない。見ず知らずの人にあててる時間は無いのだ。
手紙をその場で握り潰しカバンへ放り込む。そのまま椅子に座り頭を机に乗せて寝た。
あっ、やべ、睡魔が……来るぞこれは久しぶりの睡眠。
「ねぇ」
……
「ねぇ、起きてくれない?、」
……
「っ、あんた寝たフリしても無駄なんだけど!!」、
頭上から強めの敵意を感じた。わたしにはなしかけてたのかよ。
何か来る、そんな気がして咄嗟に掴んだ。
「えっ」
顔を上げるとメイクで可愛いように仕立てられた少女が1人。
『…………あのさぁ、初対面の人への対応ってものがあるでしょ。私に何しようとしてたかは知らないけど、安眠妨害するようなら帰ってくれない?寝不足なの、私。』
少女は黙ったままだった。なんか言えよ、私が一人で喋ってるみたいでしょ
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作者名:朝 | 作成日時:2022年8月9日 14時