相対−5 ページ33
Aは立ち上がり、深く被っていたフードをパサリと外した。
『改めて・・・A・コナン・ドイル。呼び方は変えなくて良いよ、皆A呼びだったしね』
まず名前から嘘だったというAの話のスケールに中島は脱落しかけていた。鏡花が何とかしたが。
___私は、英国生まれの英国人だった。
父親が英国人、母親が日本人。日本から旅行に来ていた母親が一目惚れして、スピード婚したらしい。よくその辺りは聞かなかったしね・・・
その二人が産んだ子供が私。
父親は時計塔の従騎士の騎士。自分の仕事に誇りを持っていた良い人だったよ。母親は外交官。両親のレベルの高さよ、僕なんかとは大違いだ。
父親も母親も異能力者ではなかった。
しかし子供である私は、異能力を持って生まれた。父親は、時計塔の従騎士の中で異能力者がどういうものが知っていたから、僕を守ろうとしてくれた。勿論、母親も。良い親持ちました。
何せ僕の異能力は強力。権力が欲しい組織から見れば最高の餌・・・・・・父と母は、忙しい時間の合間を縫って、毎日のように僕を隠し続ける手立てを考えてた。
でもある日、帰らぬ人となった。
母親はともかく、父親は異能力無しで騎士になれた優秀な人だった。両親が目の前で倒れていく姿を見た僕は、そのショックに耐え切れずに異能力を暴走させてしまった。
そして、僕を狙って両親を殺した男、フランシス・フィッツジェラルド。奴はその力を見て、僕を組合に入れた。
両親という心の拠り所を無くした僕は、何か縋れるものが欲しかったんだ、あの時。だから、僕の力欲しさに僕を保護したフィッツジェラルドの甘言に、惑わされてしまった。
今から見れば、馬鹿なことしたよ僕。
それから、僕はフィッツジェラルドの元で英才教育を受けた。外に出たことの無い僕にとって、それは楽しくて楽しくて溜まらなかった。
だって、僕以外の子は普通に受けていたから。
どんどん学ぶという行為に嵌まって行き、15で北米の大学に飛び級したっけ。舐めて来る奴多かったから、正論パンチした覚えありますわ・・・
その後20で大学院も卒業。在学中も組合の作戦参謀として、作戦を立案してた。フィッツジェラルド曰く、僕が作戦参謀になった時から組合は強くなったってさ。あーらら、皮肉なこった。
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響輝@ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…!?!?更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です!頑張ってください! (2022年1月14日 21時) (レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。(白目) (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです!これからも頑張って下さい! (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Kaoru | 作成日時:2021年9月22日 23時