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相対−4 ページ32

「君の方が作戦は抜けも穴も無い。Aがいれば組合は安泰だろう」




『何ででしょーかそっちに褒められても微塵も嬉しくないっすわ』





最早、二人の世界。
その世界に足を踏み入れることは許されない。二人の冷たい気は、そう言っていた。
暗殺者として裏で生き続けた鏡花でさえも、後ずさっている。乱歩も、小さく冷や汗をかいた。





「・・・咲き帰る気は無いのか、"戦慄"に」




『・・・・・・それ、言うなって僕言ったよね?』





フードの奥の、金色の輝くハイライトの失せた目が、フィッツジェラルドに静かな圧を放つ。後ろの二人も気圧されている。だがフィッツジェラルドだけは、笑みを保ったままでいる。その上いきなり笑い出した。





「ッハハハハ!まぁいい・・・今日は此処で帰るとする」




『はーいもう二度と来なくて結構でーす』





バタン、と三人と見送りに出た宮沢が扉の向こうに消える。Aはちっ、と小さく舌打ちをして事務椅子にもたれるように体重を掛けた。その眉間には、微かなシワがあった。





「Aちゃん、どういうことだい?」




『・・・誰も僕の前職知らないでしょ?そりゃそう。だって国外の秘密結社なんだからさ・・・』





この話、したくなかったんだけどなぁ・・・と自嘲気味にフッと笑ったA。姿勢を正し、今だ驚いている社員に向かって言葉を発した。





『・・・そもそも名前が違う。
僕の本名はA・コナン・ドイル。英国生まれの日本人なんだよ』




「つまり、司馬は偽名か?」




『・・・まぁ、端的に言えばそうかも。
日本に来たときに、母方の旧姓を借りた。それが司馬』




「A、君は元組合構成員」





はは、流石世界一の名探偵。もうごまかせないね。
お手上げ、と言わんばかりに両手を上にあげたA。つまり、全てを話すことを決めたのだろう。そうじゃ無きゃ、過去の自分を忌々しそうに語らない。





Aは、衝撃のあまり上下反転になっている国木田の手帳を戻し、眼鏡眼鏡、と言っている国木田に頭の上にある、どんだけ驚いてんだ国木田氏と辛辣な言葉を掛けまくった。





その様子に探偵社の雰囲気は緩み、立ち上がったままの社員達は椅子に座り出した。奥の社長室から話を聞いていたであろう福沢も来客用のソファに腰掛け、Aの話に耳を傾けようとした。





『そんな大層な話じゃないけどさぁ・・・』

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響輝@ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…!?!?更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です!頑張ってください! (2022年1月14日 21時) (レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・`) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。(白目) (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
- 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです!これからも頑張って下さい! (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Kaoru | 作成日時:2021年9月22日 23時

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