名探偵−5 ページ15
『いや、流石ですな乱歩氏の"超推理"』
｢でしょでしょ！｣
『･･････帰りにあそこ、寄って行きます？中島氏にお金預けてましたし･･･あ、結構なら良いですけど』
｢･･･敦、Aから預かってるお金貸して！お菓子買ってくる！｣
お使いのお駄賃を貰った子供のようにはしゃぎながら、一週間前も行ったパティスリーに走っていく乱歩。その無邪気な後ろ姿をAふくめた三人は眺めていた。
｢･･･乱歩さんのあれって、異能力じゃないんですか？｣
『･･････そうですな。あれは間違いなく乱歩氏の持つ推理力だと思う』
｢私もね、今日乱歩さんが超推理を使っていたときに、後ろからこっそり髪の毛を掴んでたんだよ｣
太宰治の異能力"人間失格"は、触れた相手の異能力を無効化する"反異能力"。その太宰が異能力を発動した状態で乱歩に触れていた。
にも関わらず乱歩は超推理を発動していられた。すなわち。
『ありゃ正真正銘のチートキャラですな』
｢そうだね。素の能力があれだ。チート以外に表しようがない｣
『社長、ご存知なんですかねこの事』
以前、乱歩が異能力発動時に掛ける眼鏡を送ったのは福沢社長であったと乱歩直々に教えてくれた事をAは思い出す。
あれはただただ乱歩からすれば自慢だったのだろうが。
｢･･････そういえば、Aさんって、さっきの事件どこまで分かったんですか？｣
『えっと･･････犯行現場、以外ですな。こめかみに銃口を当てて脅した辺りは解けましたぞ』
｢え、凄い！！｣
『い、いやそれほどの事じゃない･･･杉本巡査のこめかみには薄いけど銃口の跡があった。人がこめかみに銃口を当てるときは二つ。
一つはジサツ。もう一つは脅すとき』
｢そっかー、私こめかみまでは気付かなかったや｣
｢す、凄い･･･僕はさっぱりだったのに｣
『な、中島氏もこうやって乱歩氏と同行してればその内分かるようになって来るから･･･大丈夫』
するとその時、パティスリーの方向から袋を持った乱歩の姿と声がした。二袋パンパンに詰まっており、お金を全部使ったことが伺える。
まぁ、乱歩はこれだけ買っても二日程度で全て消費してしまうんだが。
｢早くしてよー！案内役いないと僕帰れないでしょーが！｣
『･･･ですな、中島氏』
｢はい！今行きます乱歩さん！｣
赤い夕暮れの日が、四人を明るく照らしていた。
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響輝＠ロングスリーパー(プロフ) - か、完結…！？！？更新お願いしたいです!!!あ、勿論無理ない程度で。。。外の作品も素敵です！頑張ってください！ (2022年1月14日 21時) (
レス) @page44 id: d6b5ec7764 (このIDを非表示/違反報告)
(´・ω・｀) - 安心してください。。私もイデア氏にしか見えないです。（白目） (2021年12月27日 15時) (レス) @page36 id: 46b862f725 (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 夢主ちゃんがイデアくんだとしか思えない私は末期() (2021年11月23日 13時) (レス) @page14 id: a2bd06fd1d (このIDを非表示/違反報告)
甘党 - 楽しみに待ってるので頑張ってください! (2021年10月25日 21時) (レス) @page44 id: 577366e2a2 (このIDを非表示/違反報告)
蓮蜜 - この作品は本当に面白いです！これからも頑張って下さい！ (2021年10月23日 11時) (レス) id: a6fc2eacdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Kaoru | 作成日時：2021年9月22日 23時
