零story4 ページ34
園子が口にした質問の中にあったもの…
「安室さんはなんて告白したの?」
それも口裏合わせないとな…安室はなんて言って告白するだろうか…やはり無難に「あなたの事が好きです」?それじゃあ無難すぎるか…
ロマンチックに?「あなたの瞳に映る男は僕だけにしてくれませんか?」とか…
書いては消して書いては消して……それ繰り返すウチにふと考える……
「俺」ならなんて言って告白するだろうか…
そうして考えた文章が妙にしっくりきてしまい、降谷は迷うことなく送信した。
きっとこれが本当の自分の気持ち…
これが本気の気持ちなのだと…
こうして始まった恋人生活。
休みを合わせて行くデートはなかなか楽しかった。
見せつける為だと言ったものの、彼女が好きそうな物や場所、イベントを調べているのは凄く楽しかった。
楽しそうに喜ぶ姿を見るのが嬉しかった。
このまま降谷でも付き合えたら……そう思っていた矢先に事件が起きた……
彼女が刺されて入院していた事を知った。
コナンに話を聞き、犯人が誰か分かった後独自に準備を始めた。
自分のファンだということはポアロにも来たことがあるという事…つまりここで待っていれば直ぐに来るはずだ。
数日後、案の定やって来たその二人は、Aを刺した事など忘れたかのようににこやかに安室と話す。
彼もまた煮え滾る怒りを抑えつけ微笑んで接客をする。
「ねぇねぇ!安室さん、今度どこか遊びに行きませんか!?」
「あっ!狡い!!私も遊びたい!!」
「ほらほら、喧嘩しないでください…そうですねぇ…」
これはまたとないチャンス…話を聞けばこの2人はまだ未成年…だから法で裁かれることはない…
Aがもしそれで死んだとしても…名前は明かされず、この2人は俺の前に現れ口説くのだろうか…
そう思えばまた怒りが込み上げそうだが、またそこを抑える…安室は屈んで小声で話した。
「他の人にバレると大変ですからね…こっそり…ね?」
口元に人差し指を近づけパチッとウィンクする。
するとその二人は頬を染めて「キャー!」と嬉しそうにしていた…
そしてその日のウチに3人で予定を合わせ待ち合わせする。
「ではその日に…」
「「はーい!」」
ニッコリ笑って安室は二人に背を向けカウンターに戻る…その時密かにバーボンの顔をして…
そして約束の日、まず待ち合わせ場所に向かうと二人はいつもより着飾った姿で待っていた…
遠くからその姿を見て、ふとAを思い出す…
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ぽむ(プロフ) - すき。語彙力ないんですけど、この作品が好きです。ありがとうございました。 (2022年5月12日 23時) (レス) @page40 id: 10c6d472ea (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - Shamrockさん» お褒めの言葉ありがとうございます!!皆様の応援のお陰でやってこれました!!これからもよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
九実(プロフ) - おったまげさん» ありがとうございます!色々伏線がありましたねw1度読んだ後、もう一度読んだ時に伏線を見れるのが面白いように書きましたw! (2019年4月6日 6時) (レス) id: 8f700df676 (このIDを非表示/違反報告)
Shamrock(プロフ) - 九実さんの作品ほんと好きです。文才だなぁと思いながらいつも見ています。これからも頑張ってください (2019年4月5日 23時) (レス) id: 4a04417653 (このIDを非表示/違反報告)
おったまげ(プロフ) - もう本当に読んでいて素晴らしかったです。催眠のスイッチの部分とか、最後の最後にあぁこういうことだったんだ!って一人で感動してました(笑)これからも連載頑張ってください^ ^ (2019年4月5日 23時) (レス) id: e18c4166e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:九実 | 作成日時:2019年4月5日 11時