085 奇襲 ページ41
雨の音に混じって、金属がぶつかり合う音が響く
戦闘が始まっている
どんよりと重い雲がかかる空には、黒い空間が開かれている
まるで空に穴が空いたようだ
その穴から時間遡行軍が次々に現れては、刀剣男士と戦っている
短刀と脇差は中庭に、打刀と太刀・大太刀は本丸前の庭に集まって遡行軍を着々と倒していた
薙刀と槍は、2箇所に別れて、侵入を防ぐ最後の鉄壁として動いている
残る白山吉光、夜空の剣、金木犀の剣はアスナの身を守るため、本丸全体を見渡せる場所にいるアスナの近くで周囲の警戒をしている
金木犀「主、そろそろやばいぞ! 相手の数が多すぎる！」
白山「あと数分で、ここにも来るかもしれません」
アスナ「っ……やっぱり、私も行くわ」
アスナがそう言って、細剣を持って階段に足を向けた
しかし、それを許すものはここにいるはずがない
夜空「駄目だ！ この本丸と、ここにいる刀剣たちの主である君が敵陣に突っ込んで殺されたら、元も子もないんだぞ！」
夜空が叫ぶように言う
アスナ「分かってるわよっ！ でも、何も出来ないまま、終わりたくはないの！」
アスナがこれまで見せてこなかった、苦しそうな表情で言った
3振の男士も、アスナも、慌てているのだ
今は青薔薇の剣も居ないため、それが倍増している
金木犀「くそっ……Aが居ればっ……」
白山「Aは今日帰ってきます。それまで、持ち堪えましょう」
その時、突然現れた短刀の遡行軍がアスナに襲い掛かった
アスナは流石の反射神経でそれを避け、白山が短刀を斬った
白山「もうここにもいられません! 移動しましょう!」
夜空「でもどこに……」
もう、本丸には敵のいない場所はない
かと言って、数十振の刀剣男士と共に時の政府に逃げ込めるはずもない
もしアスナだけ時の政府に行こうとしても、転送装置は中庭に設置してあるため不可能
打つ手なしと思えたが――
アスナ「中庭に行きましょう」
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白(あきら)(プロフ) - 銀狼さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年10月13日 23時) (
レス) id: 46e374d1c8 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼(プロフ) - 続編おめでとうございます！いつもいつも楽しみにさせて頂いております！これからも更新頑張ってください！ (2019年10月13日 10時) (レス) id: c5721a90b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白（あきら） | 作成日時：2019年10月13日 2時
