318.離れた時間を埋めるように。 ページ30
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「だいぶ無茶をしたようだな。傷が絶えない女というのも珍しい」
「そうかもしれないね…。」
李牧軍の到着までしばしの猶予があると、政の言葉に各々が体を休めに、食事をとりにと散らばって行った。
二人で話がしたいと政の部屋に呼ばれた私は、久しぶりの政との再会に少しだけ落ちつかなかった。そんな私の気持ちにはお構いなしに、政は部屋に入ってからも私をじっと見つめている。
「何故、俺と距離を離れて座る？」
「それは…、」
「理由がないなら俺の側に来い。離れている間に、俺への想いがなくなったか？」
探るような視線に、ここまでの道中で色々とあった事を思い出す。李牧さんに始まり、王賁さんや蒙恬さんとも一夜を共にした。
「別にお前を責めているわけではない。お前を縛る事もしない。Aが最後に帰ってくる場所は俺の元だと確信があるからだ」
私の手を掴んだ政は、自分の膝の上へと私を座らせた。頬に触れる手を滑らせ、唇をなぞる指先。感触を確かめるような触れ方をされ、下唇を指先で弾く。
「口ではああ言ったものの、その声で別の男の名前を呼び、その唇に触れたものがいるなら。やはり嫉妬は抑えられないものだな。その肌に、その胸に、そしてここにも、」
「…っ……政っ！」
言葉と共に手を動かしていた政の手が私の下腹部に触れ、服の上からその部分を撫でる。慌てて政の手を掴むが、動きを止めてくれる気配はなく、息だけが上がって行く。
「ん…っ……やだぁ…。」
「どう触れられるのが好きか、お前の事なら全てわかる。お前の事なら何もかも」
離れていた時間を埋めるような濃厚な口付け。口内を自分の思うままに堪能すると、服をずらし見えた胸へと吸い付く。先端を軽く噛まれると、痛みと甘い痺れが襲ってきて、快感に腰が浮いた。
「いつ見てもお前の乱れる姿は綺麗だ。このまま最後まで抱いてやりたい」
「はぁ……政…っ…。」
開戦までの時が差し迫っているのに、政は私の体を寝台に押し倒すと着ている甲冑に手をかけた。整わない息でボゥっと見つめる私の視線に気づいた政は、優しく微笑んでいて。
「……どうやら逢瀬は終わりのようだな」
ガチャガチャと音を立てて聞こえてくる足音に、政はため息を一つ。着崩れた私の服を正す仕草に、意識は現実へと引き戻された。
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bluemoon(プロフ) - イルカさん» コメントありがとうございます。推しが同じ読者様に会えて嬉しいです。花嫁本編では王騎将軍の救済ルートを避けてしまったので、中編集で幸せになっていただきたいと思います。王騎将軍とのお話久しぶりに書く気がします。まずは花嫁8ですね。頑張ります！ (2020年12月27日 8時) (
レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
イルカ - 私は王騎将軍オシなのですっごく楽しみです！！シリーズ8も楽しみにしてます。 (2020年12月26日 23時) (レス) id: 4dcbd5d17d (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - ノンさん» テストお疲れ様でした。アニメ楽しみですね！どんな声優さんが演じてくれるのか、情報を解禁されるのもワクワクしますね。私ももう少しでお仕事が長いお休みに入るので、更新頑張ります！作品に遊びに来ていただいてありがとうございます。 (2020年12月21日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
ノン - 執筆活動お疲れ様です！！無事にテストが終わりゆっくりできる時間が出来たので小説を読みに来ました！これからの展開が楽しみです！春にはキングダムのアニメ3期も再開されるので今からキングダム熱を上げています笑笑 (2020年12月21日 17時) (レス) id: a804f7d386 (このIDを非表示/違反報告)
bluemoon(プロフ) - Tomoyoさん» お久しぶりです。三連休ですか、いいですね。明日から私はまた仕事です…。時間を見つけてこれから更新頑張りたいと思います！コメントありがとうございます。 (2020年11月22日 21時) (レス) id: 4f57fd01cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：bluemoon
| 作成日時：2020年6月20日 15時
