【ヒプマイ】君と私の7日間｡【碧棺左馬刻】

5日目-6- ページ45

「＿＿＿で、そン時の合歓は死ぬほどかわいくってよぉ……！！」

「そ、そーなんですね…」


左馬刻さんが話し始めてかれこれ30分は経っただろうか。

本当に妹さん……合歓さんの話はいくらでもできるらしく、左馬刻さんの饒舌はとどまるところを知らなかった。




でも、そろそろやばい。


いい加減のぼせてしまって、せっかくのお話もほとんど頭に入ってこない。


「あ、あの、左馬刻さん？
そろそろ上がりませんか……？」

「まあ待てや。こっからがイイトコロなんだよ。

…で、あン時のことが合歓は中々忘れられねぇらしくってよ………」



ダメだ、完全に合歓さんとの思い出に浸っちゃってる。


左馬刻さんは上機嫌で話し続けているが、その声もだんだんぼんやりと霞んで聞こえ始めた。

体中の力が抜けてゆく。





あ、と思った時にはもう、私の視界はブラックアウトしていた。


鈍った聴覚が最後に捉えたのは、





「A！？！？」



焦ったように私の名前を呼ぶ、左馬刻さんの声だった。

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