【ヒプマイ】君と私の7日間｡【碧棺左馬刻】

3日目-2- ページ19

「あ、い、今開けます！」


私は慌ててベッドからから滑り降りて、ドアに駆け寄る。




左馬刻さんかな、きっとそうだ＿＿＿。

誰が立っているのかも確認せずに、一気にドアを開ける。




しかし、そこに立っていたのは左馬刻さんではなく、





「Aっ、久しぶりだな〜〜！！」



＿＿＿無邪気に笑って私を抱き締めた、久しぶりに見るお兄ちゃんだった。




「あ、お兄ちゃん……！」


お兄ちゃんのふわふわの金髪が、私の首元をくすぐる。




伊弉冉一二三、29歳。

女性恐怖症でありながらもスーツを着ることでそれを克服し、現在は新宿のホストクラブで人気NO.1ホストとして活躍している。

今はスーツを着ていないが、家族の私には当然といえば当然だが恐怖心はない。

それどころか昔からスキンシップの激しい気質で、今も私の首元に顔を埋めてグリグリしたり、私の髪の毛をぐしゃぐしゃに撫でたりしている。




「ああ〜久しぶりのAっ！アゲだわ〜っ！！！


…あ、とりま家入ってもいい？！ちょっと話したいことがあるんだよ！」


ぱっと明るい顔で訪ねるお兄ちゃん。私は快く了承した。

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