隠し事 ページ35
Chara side
Knock,knock.
「Chara…いる?」
扉を叩く音が響き、向こう側から
Aの声が聞こえてくる。
「A?久しぶりだね。
…今開けるよ、ちょっと待ってて。」
かちり。
扉の鍵を開けて、
中にAを迎え入れる。
…震えていて、寒そうだな…
「寒かったでしょ。ごめんね。
先に部屋に行ってて。
僕、飲み物淹れてくるからさ。」
部屋の扉を指差して言うと
Aはありがとう、と
笑顔をこちらに向けていた。
「─今日はどうしたの?」
予定を入れる時は数日前に電話を入れる
計画性を持つAが、数時間前
いきなり電話を入れてきた。
…何かあったのかもしれない。
「…いや、かなり…悩んだけど、
…私の事を話しておきたかったんだ。
それと、これから起こりうる事も。」
─Aの事。
確かに僕はAの事を殆ど知らない。
聞けば回答は返してくれそうだったけど
Aも話そうとしないから
僕も聞こうとは思わなかった。
緊張しているのか、Aは
俯いて顔を上げようとしない。
「Chara…今から話す事は他言無用だ。
博士には話してあるからいいけれど、
他の人には、絶対に話しては駄目。」
真剣な顔で僕の瞳を真っ直ぐ見つめる。
その眼差しに揺らぎはない。
本当に大切な事なんだろう。
「…分かった。誰にも言わない。」
暫の沈黙。
Aは意を決したように口を開いた。
「─Chara…私は─
別の世界から来た、
────異世界トリップ者だ。」
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零ノ花(プロフ) - コハクさん» 犬の呼吸音はトラウマだったな。怖かったわーあれ。 (2019年4月29日 16時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - Amalgamの話しはいつ聞いてもグロイと思う。犬はよくあんなの思い付いたよなぁ(失礼) (2019年4月29日 15時) (レス) id: 8996be223c (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - コハクさん» 会話割って失礼(_ _)。坂○忍さんに似てるよね。 (2019年4月29日 2時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - カマ猫さん» バカパン?あぁ、顔芸がヤバイ奴。(そうとしか認識してない矛盾の塊) (2019年4月28日 23時) (レス) id: 8996be223c (このIDを非表示/違反報告)
カマ猫 - コハクさん» 個人的にバカパンに色々と相談したい。いい答えくれそう。 (2019年4月27日 14時) (レス) id: 6d716ce25d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零ノ花 | 作成日時:2019年3月14日 15時