地下世界の彷徨者

痛み分け ページ33

Alphysの話を聞いて
今から起こりうる出来事を手帳に綴る。

─崩れ落ちた被験者全員が目を覚ます時
Alphysは被験者の家族を呼び寄せ
被験者を家族の元へ返そうとする。
…が、返す前に、被験者の身体は溶け
Amalgam・Amalgamateへと変貌する。

…Alphysが原作まで引き摺る、罪。

これは私は関わってはいけない。

原作に関わる事柄を私の行動次第で
大きく変えてしまうかもしれないから。

…苦しさを知るのに、運命を知るのに
変えれない私が憎いけど
─我慢しないと…これも原作の為だ。

決められた運命を大きく変えた時、
異例の事態を引き起こすかもしれない。
原作にはあり得ない事じゃ、
手がつけられなくなるかもしれない。

もし、そうなってしまったら。

回避のしようがない
最悪の事態も引き起こす事もあり得る。

危ない橋を渡るより、
安全な方を渡った方がずっと良い。

「─A…？
は、博士が貴方を呼んでるわ。」

「ん、ありがとう。
─なぁ、Alphys。」

博士の元へ向かう足を止め、振り返る。

最悪の事態は避けなきゃいけないから
私は貴方を助けられないけれど。

「…無理だけはするなよ。
何かあったら相談に乗るからさ。」


辛い事を分けて
貴方を少しなら楽にできるよ。

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