相談 ページ11
「中々集まらないなぁ…」
小瓶の中に詰まったモノを
眺めながら溜め息をついた。
あの金鳳花から検出された塵は極僅か。
これじゃ到底実験には足りない。
城の花は摘み尽くすわけにもいかず、
少し摘んでは時間を空けてまた摘む…
そんな作業を繰り返している。
「早くしないと…
此方もいつ戻るか分からないのn─」
「A君A君！！！」
思考は突如現れた博士により遮られる。
「…何ですか煩いですよ博士。」
「助けて！！！」
いつもの顔をさらに歪ませ、
飛び入るように入ってきた博士は
私の肩をガシリと掴む。
「プレゼント選び手伝って。」
その表情から汲み取れる必死ように
思わず気が削がれた。
「へぇ…？彼女さんでも
いらっしゃるんですか？」
「ぼ、僕に彼女！？
出来るわけないだろう！？」
あっ…自分で自分を傷つけてる。
「んじゃ…お友達でも？」
キリが良いので時間が空いたのを利用し
博士を振り払って紅茶を淹れる。
２つカップを取り出したところで
いつの間にかソファーに腰かけていた
博士が口を開いた。
「…2人の子供になんだけど。」
2人の子供。
それを聞いて、身体が強ばった。
この時間軸では親子、なのか。
「あー…SansとPapyrus…ですか。」
「…やっぱり君は知ってるんだね。」
淹れたての紅茶を博士に手渡し
正面のソファーに座る。
「…いや、今分かりました。
私が知っているのは一定量の情報だけ。
その時間の大まかな流れくらいです。」
赤茶色の揺らぐ液体。
移りこむ私に表情はない。
「…にしてもプレゼントですか。
何で私に？博士程の人であれば
他に聞ける人とか…いますよね？」
「ほ、ほら…君と近い歳だし…」
彼等のプレゼント選びに
焦る博士を気にしない。
そっか、骨兄弟とは歳近いのかぁ…
…ヒントになるかは分からないけれど
それでも、いいのなら。
「…博士って仕事や研究で
家に滞在しない事が殆どですよね。」
「えっ…あぁ。そう、だね。」
「…大切な日くらい帰宅なさっては？」
博士が気まずそうに
机上に積まれた資料に目を向けた。
…サボり癖のある博士の事だ。
仕事は私よりも溜め込み、
山になっているに違いない。
…でも、これも彼等の為だと思えば。
「…博士の分、やっておきますから。」
博士の表情がパッと明るく変わる。
「ありがとうA君！」
席を立ち上がり
部屋の外へと駆け出す博士。
あの人は、本当に…
…本当に、困った人だなあ。
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零ノ花(プロフ) - コハクさん» 犬の呼吸音はトラウマだったな。怖かったわーあれ。 (2019年4月29日 16時) (
レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - Amalgamの話しはいつ聞いてもグロイと思う。犬はよくあんなの思い付いたよなぁ(失礼) (2019年4月29日 15時) (レス) id: 8996be223c (このIDを非表示/違反報告)
零ノ花(プロフ) - コハクさん» 会話割って失礼(_ _)。坂○忍さんに似てるよね。 (2019年4月29日 2時) (レス) id: fd8ff30996 (このIDを非表示/違反報告)
コハク(プロフ) - カマ猫さん» バカパン？あぁ、顔芸がヤバイ奴。(そうとしか認識してない矛盾の塊) (2019年4月28日 23時) (レス) id: 8996be223c (このIDを非表示/違反報告)
カマ猫 - コハクさん» 個人的にバカパンに色々と相談したい。いい答えくれそう。 (2019年4月27日 14時) (レス) id: 6d716ce25d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：零ノ花 | 作成日時：2019年3月14日 15時
