EPISODE5-17オレが学んだこと ページ41
「バルガス先生、そろそろ時間ですね」
「ええ。しかし数人の生徒たちが、まだ集まっていないようです。いったい、どこで油を売
っているのか……」
「お待たせしました!!!」
坑道を石で塞いで、急いでドワーフの小屋に行くとなんとか集合時間内に到着する。
先生たちの様子を見る限りじゃ、本当にギリギリ。
よかった、廃部は免れた!
「おや、ようやく来ましたか。集合時間ギリギリですねぇ」
「学園長、今すぐ顔面を全力で殴られたくなければ笑顔をやめてください。もしくはそのまま消えろ」
「もはや悪口の域を超えていませんか!?」
うるさい!
闇の鏡でのうのうとやってきたカラスにはちょうどいいでしょうが!
「お前たち、どうしてそんなに時間がかかったんだ?」
「実は……バケモノが出たんス!」
「バケモノぉ?」
ラギー先輩の話を聞いて、バルガス先生は胡乱げな眼差しを向ける。
他の部員たちも騒ぎだすが、大半が「どうせラギーの嘘だろ」とか「片付けサボった理由にしては盛りすぎ」とか言っている。
昨日のジャックと同じ反応をしたのを見て、思わず本人をじっと見るとすぐに目を逸らした。
うん、ですよね。
「ほ、本当ッスよ!?」」
「行方不明になったデュースを探すため、先程僕たちは坑道に入ったのですが……そこで、見たことのないヤツに襲われたんです」
「んで、そいつが結構しぶとくてさー……まあ、気付いてたらこの時間になってたって感じかな」
「そうか……なるほどな。バケモノと戦っていたせいで、遅れたわけか……」
3人の話を聞いてバルガス先生はうんうんと頷いたが、
「そんなふざけた理由がまかり通るか!!」
物凄い怒声で怒られた。
「「「!?」」」
「遅刻しそうになったからと言って、それをごまかすために嘘をつくなんて……先生は悲しいぞ!お前たちの筋肉も泣いている!!いったい『バルガスキャンプ』でなにを学んだんだ!!」
「そこは筋肉関係ないでしょう!?というか、私たちは入学初日にそのバケモノと会ってますよ!このへこんだ道だって、私がバケモノを倒す時にできたものです!」
「え!?これ、お前がやったのか!?」
「道理で土が変に融解してると思ったぜ……」
未だに残る戦いの跡を指さすと、ジャックは驚きレオナ先輩は納得の表情を浮かべる。
しかし、バルガス先生は疑惑に満ちた目を向けるだけ。
そこに仲介に入ったのは、学園長だ。
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作者名:ブロッサム | 作成日時:2021年10月16日 19時