恋の覚悟 4 ページ8
『その好きな子って、ハルですよ？ね♡』
いつもならそうやって言い切れるのに、それで勝手に納得して満足できるのに…もうできない。
ツナ「…ハル？」
ハル「好きな人って誰ですか？」
いつもと違うハルの態度に戸惑いながら、ツナさんはなんとか答える。
ツナ「だ、誰って…そんなのハルに関係ないだろ」
ハル「あります！大アリです！
だって、ハルは…」
初めて言った時より、今まで告げてきたぶんより、1番の誠意と気持ちと愛情を込めて
ハルは何度も告げてきた言葉を口にする。
ハル「ハルは…ツナさんが好きなんです」
少し潤んだ瞳でツナさんを見上げる。
ツナさんの頬は夕焼けと同じように少しだけ赤く染まって、すぐに目をそらした。
ツナ「な、んだよ…そんな急にマジな顔して」
ハル「ハルはいつだって大マジです。
ずっとずっと、初めてツナさんに助けられた時から…ハルは本気でツナさんを愛してきました。ずっとずっと好きなんです。」
目から溢れそうな涙を頑張ってこらえて、ハルは精一杯の好意を羅列する。
だって…もう言えないから。
これからはツナさんが好きだって、もう伝えられないから。
ツナ「…。」
ツナさんは目をそらすのをやめて、まっすぐにハルを見る。
そうやって誰かのことを想いやろうとするツナさんの顔はかっこよくて…諦めなきゃいけないってわかってても胸が高鳴って、それがこんなにも苦しい。
堪えきれなくなった涙が頬を伝う。
ツナさんはそれを拭おうと手を伸ばして…グッと握りながら手を下ろした。
ツナ「ゴメン、俺は…Aが好きだ。」
頭を下げながらツナさんは真剣な声色でそう言った。
ツナ「振られてるし、俺の片想いだけど…Aが好きなんだ。
それはきっと、これから先もずっと。
だから…ハルの気持ちには答えられない。」
ハルは両手で鼻と口を覆うようにして、鼻をすすりながら言う。
ハル「…振られてるんですか」
ツナ「…うん。」
ハル「それなのに、ハルじゃダメですか…？」
ツナ「…他の誰でも、ダメなんだと思う。」
顔を上げたツナさんの瞳は力強くて、死ぬ気じゃないのに…死ぬ気の時と同じくらい本気で…かっこいい。
ツナさんは、本当にズルイ。
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らっく(プロフ) - 今日もたくさんの評価ありがとうございました！更新増やさせていただきました〜 (2019年3月17日 21時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ラスクさん» コメントありがとうございます！ついにコウちゃんの正体が見え隠れしてきましたね〜果たしてミルフィオーレに何が起こっているのか、こうちゃんの目的はなんなのか。続きをどうぞお楽しみに！ (2019年3月17日 20時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ラスク - こ、コウちゃん！？と口に出してしまいそう…それぐらい引き込まれました！続き楽しみにしてます (2019年3月17日 16時) (レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 評価すごくうれしいです！ありがとうございます！お礼にたくさん更新しますので明日もお楽しみに！ (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» ありがとうございます！ここから先は怒涛の展開ですのでお見逃しなく…ー (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年3月15日 14時
