相対する情 8 ページ46
ツナ「『ずっと一緒だ』って親友の俺と約束したじゃないか。俺はもう…Aに会えない未来なんて嫌なんだよ」
Aはそこで初めて静かに眉をひそめて、泣くのを耐えるように言った。
貴「…白蘭だって私の親友だ。
白蘭はもう死んでるかもしれない…けど、まだ必死に生きてるかもしれない。
私は、友達を救えるなら…仲間の命を取りこぼさないためならなんだってする。」
少しだけ堪えきれなかった涙を零しながら、Aは苦しげな決断を告げるようにそう言った。
潤んだ青い瞳が真っ直ぐにこちらを見る。
でも、俺はそこに込められたAの気持ちを簡単には受け入れられなかった。
ツナ「じゃあ…そのために俺たちのことは諦めるってこと？」
貴「…」
ツナ「…みんな、Aのために集まってくれたよ。」
貴「…すまない」
ツナ「…ランボの泣き顔も見ただろ？
Aと会えないって分かったら、どれだけ悲しむか…」
貴「…それでも私は、白蘭を助けたい。」
ツナ「…っ…」
続けた言葉を投げようとしたところで、リボーンが俺に待ったをかけた。
リボ「ツナ、これ以上の説得は無駄だ。
Aはもう覚悟を決めてる」
ツナ「でもっ…リボーン！」
リボ「止めてやるな。
男なら…好きな女の背中を押してやれ」
好きだから、押してやれ？
Aを失うことが分かってるのに？
そんなの…そんなのって、おかしいじゃないか…
ツナ「なんでだよ…大切だから…
好きだから、行ってほしくないって止めちゃいけないのかよ！」
思わず出た大きな声に、Aは悲しそうな顔をすると、涙を袖で拭って
静かに突き放した。
貴「それは…君の恋愛感情が入った傲慢な要求じゃないか。」
ツナ「…な…」
貴「…オレを好きだから止める？
なら白蘭は恋敵だから死んでいいのか？
ユニちゃんは好きじゃないから後回しでいいのか？」
ツナ「そういう意味じゃ…」
貴「…恋愛感情を絡めるっていうのはそういうことなんだよ。我を忘れて支離滅裂な優先順位をつけてしまう。
他に大切なことがあるのに、その人しか見えなくなってしまう。
…そんなものなければ、オレたちの友情はきっとこんなことでヒビ割れたりしなかったのに。」
そう冷たい声で言うと、Aは静かにタイヤから立ち上がり、もっていたアタッシュケースを開いた。
そして、取り出したリングを指にはめる。
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らっく(プロフ) - 今日もたくさんの評価ありがとうございました！更新増やさせていただきました〜 (2019年3月17日 21時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ラスクさん» コメントありがとうございます！ついにコウちゃんの正体が見え隠れしてきましたね〜果たしてミルフィオーレに何が起こっているのか、こうちゃんの目的はなんなのか。続きをどうぞお楽しみに！ (2019年3月17日 20時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ラスク - こ、コウちゃん！？と口に出してしまいそう…それぐらい引き込まれました！続き楽しみにしてます (2019年3月17日 16時) (レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 評価すごくうれしいです！ありがとうございます！お礼にたくさん更新しますので明日もお楽しみに！ (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» ありがとうございます！ここから先は怒涛の展開ですのでお見逃しなく…ー (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年3月15日 14時
