恋の覚悟 6 ページ10
獄寺「なんで今日言おうと思ったんだよ」
ハル「…ツナさんの話を聞いて…ハル、諦めがついちゃったんです。」
ツナさんがお見合いをしたって聞いたとき、ショックよりも驚きの方が大きかった。
『ツナさんはAさんが好きなはずなのに、なんで？』
真っ先にそんなことを考えてしまった時点で、ハルはもう諦めてたんです。
それに…ツナさんがAさんのためにお見合いを受けたりしたって聞いたとき…
ハル「わかっちゃいました、敵わないなって」
ツナさんはマフィアになることをずっと照れていたのに、Aさんのためならためらいなくなれちゃうんです。
そんなの聞かされたら…諦めるしかないじゃないですか。
獄寺「…そうかよ。」
ハル「はい」
獄寺「…これでよかったのか？」
ハル「…はい。」
いつもハルの告白に困って、流して、はぐらかしていたツナさんが
今日だけはちゃんと答えてくれた。
本気で受け止めて、ハルをちゃんと見て、本気で断ってくれた。
それだけで涙が出るくらい嬉しかったんです。
『お前なら可愛いんだから、すぐいい男見つかるぞ！』
ツナさんが最後に言った言葉が蘇って、また少し苦しくなる。
ハル「…ツナさんってば、本当不器用さんですよね」
振った女の子相手に『可愛い』って褒めるなんて、あまりにも不器用で…優しくて
そんなところが大好きで。
ずっとツナさんの隣にいたかった。
でも、その場所はハルのものじゃないから。
ハルは受け取ったジュースを開け、ひとくち口に含む。
ハル「…獄寺さん」
獄寺「なんだよ」
ハル「ハル、もっと素敵な男の人探します。ツナさんより何倍もかっこよくてダンディで器用な人。」
獄寺「バカか、10代目より良い男なんてこの世に存在するはずねえだろ」
ハルが次の恋を見据えようとしているのに、獄寺さんは応援するどころかそれをいつものように一蹴する。
ハル「わ、分からないじゃないですか！
男の人なんて星の数ほどいるんですから…」
獄寺「だからって星にゃ手は届かねえだろ。」
獄寺さんに怒りながらダバーッと涙を流し続けるハルに、ブランコを降りた獄寺さんが近づく。
獄寺「冷やしたとこなのに、また泣いてんじゃねえよ」
グイッと制服の袖で、ハルの顔を乱暴に拭く。
その粗暴な行いに思わず反撃しようとすると…
獄寺「ま、お前みたいなのに惚れる物好きな星が何処かにいるかもな」
そう言って、獄寺さんは少しだけ笑った。
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らっく(プロフ) - 今日もたくさんの評価ありがとうございました！更新増やさせていただきました〜 (2019年3月17日 21時) (
レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - ラスクさん» コメントありがとうございます！ついにコウちゃんの正体が見え隠れしてきましたね〜果たしてミルフィオーレに何が起こっているのか、こうちゃんの目的はなんなのか。続きをどうぞお楽しみに！ (2019年3月17日 20時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
ラスク - こ、コウちゃん！？と口に出してしまいそう…それぐらい引き込まれました！続き楽しみにしてます (2019年3月17日 16時) (レス) id: e26ee02319 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - 評価すごくうれしいです！ありがとうございます！お礼にたくさん更新しますので明日もお楽しみに！ (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
らっく(プロフ) - さむらさん» ありがとうございます！ここから先は怒涛の展開ですのでお見逃しなく…ー (2019年3月16日 22時) (レス) id: b617ebd231 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2019年3月15日 14時
